ヤサシイエンゲイ

大きなラッパ型の花

エンジェルストランペット(ブルグマンシア)

エンジェルストランペット
科名:ナス科
学名:Brugmansia
原産地:熱帯アメリカ
樹高:3m-10m
開花期:6月~11月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(ふつう)

くわしい育て方

〔〕内は学名、B.はBrugmansiaの略

エンジェルストランペット(ブルグマンシア)とは

花型熱帯アメリカにおよそ5種が分布する樹木で、低木と高木があります。以前はナス科ダチュラ(チョウセンアサガオ)属に分類されていたので、今でもダチュラと呼ばれることがあります。現在は別物としてブルグマンシア(キダチチョウセンアサガオ)属に分類するのが一般的です。ダチュラについては「ダチュラとは」を参照にしてください。

主な開花期は夏の初めから秋の終わりで、先端の大きく開いたラッパ型や筒型の花を下向きに咲かせます。花は夜になると香りを放つものが多いです。花色は白やオレンジ、黄色、ピンクなどがあります。花の長さは10cm~50cmほどになります。通常は剪定をして樹高2m程度におさめますが、自生や地植えの環境では低木種で3~5m、高木種は10mほどの大きさになります。

鉢植えにすることも多いですが、凍結や霜に気をつければ露地植えで冬越しできます。暖地では寒さによるダメージがなく、大きく育てることができ、庭木や垣根に利用することもできます。日本の花木とはまた違ったトロピカルな雰囲気が魅力です。花付きのよい種が多く、しっかり育てるとシーズン中に100輪越す花を楽しむこともできます。

仲間

野生種は5種ですが、それらの亜種や変種、はたまた掛け合わせて作られた交配種も含めるとたくさんの仲間がいます。入手できるかどうかは別として、存外に花色や花姿など選択肢の多い植物です。ここでは主だった野生種と交配種について説明します。

野生種

野生種は高山に分布する樹高の高いタイプ(高山高木性)と沿岸や低地に分布し樹高の低いタイプ(沿岸低木性)に分けられます。サングイネアは高山性高木になるのですが、花姿などが特徴的で他とは異なるので、独立したサングイネアタイプとします。高山性高木は特に夏の暑さが苦手なので、育てる植えではすこしだけ注意が必要です。

わかりやすいよう勝手に3タイプに分けましたが、実際にこのような呼び方や分類はありません。

高山性高木

標高2000m以上に分布し、ときに樹高が10mを越すタイプで花はラッパ型。

アルボレア〔B. arborea〕
和名キダチチョウセンアサガオ、エクアドル、チリ、ボリビアの標高3000m付近に分布します。花色は白。アルボレアは「高木の」の意です。花には芳香があります。

オーレア〔B. aurea〕
コロンビアからエクアドルの標高2500mm付近に分布します。大きくなると樹高は10mを越します。花色は黄色、もしくは白です。オーレアは「黄金色の」の意で花色に由来します。

沿岸性低木

主に沿岸の標高が低い地域に分布し、樹高5mほどのタイプで花はラッパ型。

スアウェオエンシス〔B. suaveolens〕
ブラジルの大西洋岸に分布する低木で樹高は3m~5mになります。花は長さ30cmほどで、芳香を放ちます。花色は白が基本で、黄色やピンクも知られています。スアウェオエンシスは「芳香のある」の意です。和名、キダチチョウセンアサガオ。

ウェルシコロル〔B. versicolor〕
エクアドルの太平洋岸に分布する低木で樹高は3m~5mです。花は長さ30cm~50cmと非常に大きくなります。ウェルシコロルは「変色の」と言う意味で、花は咲き始めが淡いオレン色で時間の経過とともに濃く変色していきます。

サングイネア

花は筒状で先端は反り返りますがさほど大きく開かず、他のエンジェルストランペットとは一線を画した特徴的な花姿です。以下で紹介するサングイネアとウルカニコラという2つの亜種があります。

サングイネア・サングイネア〔B. sanguinea ssp. sanguinea〕
サングイネア種の基準となる亜種です。コロンビア~チリ、ボリビアの標高2000m~3000m付近に分布します。樹高は10mほどに成ります。花色は先端が赤で上の方が黄色になります。サングイネアは「血紅色の」の意で花色に由来します。

サングイネア・ウルカニコラ〔B. sanguinea ssp. vulcanicola〕
サングイネア種のもう一つの亜種です。コロンビアの標高3000m付近に分布し、火山岩上に自生します。花は先端がピンクか黄色で、上の方が赤くなります。

交配種

野生種にはない花色や花姿、性質を持つのが交配種の魅力です。わかりやすい特長として、花付きのよいものや比較的小型のタイプ、八重咲き、葉っぱに白く模様の入る斑入り種などがあります。上記の「野生種」も併せて読んでいただくとより理解しやすいと思います。

キャンディダ〔B. × candida〕
オーレアとウェルシコロルを掛け合わせた種、花は純白で芳香性です。低木性で樹高は3m~5mになります。八重咲きの園芸品種’プレナ’〔'Plena'〕があります。

インシグニス〔B. × insignis〕
スアウェオエンシスにウェルシコロルを掛け合わせてできたものに、もういちどスアウェオエンシスを掛け合わせてできた交配種です。基本は白花ですが、オレンジやピンク色の品種もあります。その他にもたくさんの園芸品種が知られています。

ルベラ〔B. × rubella〕
アルボレアとサングイネア・サングイネアを掛け合わせたものです。花はラッパ型で色は黄色やオレンジ、低木性で樹高は3m程度です。

ザンセツ
ザンセツ
ヴァリエガタ〔B. 'Variegata'〕
葉っぱに白い模様が入る斑入り種で、低木性です。花色は白もしくはオレンジ色です。葉っぱの白斑のおかげで、全体的に明るく感じます。花付きが悪いです。

ザンセツ-残雪-〔B. 'Zansetsu'〕
花付きのよい斑入り葉種で、花色は白です。

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