ヤサシイエンゲイ

ランにはあまりない美しいブルー花

バンダ

バンダ
科名:ラン科
学名:Vanda
原産地:東南アジア~オーストラリア
草丈:20cm~
開花期:種によって異なる
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(ややむずかしい)

くわしい育て方

〔〕内は学名、V.はVandaの略

バンダとは

バンダの1種
上に上に伸びていきます
東南アジアを中心として中国南部~オーストラリアにおよそ60種が分布するランの仲間です。主に樹木や岩肌に根を張り付かせて伸びていく着生種です。ランを代表する8大グループのひとつに数えられます。ラベルなどに記載する時の略号は『V.』です。

葉っぱは棒状の「棒状葉」と肉厚でやや幅のある「帯状葉」の2タイプがあり、左右交互に出しながら上に伸びていきます。単茎性といって、基本的に枝分かれはしません(種によってはわき芽をときおり出します)。名前はサンスクリット語で「着生する・まとわりつく」と言う意味の「バンダカ」に由来します。棒状葉タイプは分類上、バンダとは別属のパピリオナンテとすることもあります。

花の咲く時期はまちまちですが、冬~春、夏~秋に集中するものが多いです。葉の付け根あたりから花茎を長く伸ばして、その先端に中~大輪の花をたくさん咲かせます。花色や花姿は種によって様々ですが最もポピュラーかつ基本なのは、花びらが大きく開いて、青紫色の網目が縦横に走るものです。その他にも、白、ピンク、黄色、紅紫などがあり、花の大きさは5cm~12cmくらいです。

空中湿度と気温の高い環境を好み、通常は冬でも12℃前後の気温が必要です。また、どんどん上に伸びていくので、一般家庭では置き場所の面でもやや育てにくいところもあります。

種類

セルレア〔V. coerulea〕
タイやミャンマー、ヒマラヤなどの1000mを超す高地に分布します。花の大きさは10cm程で、淡いブルー地に濃いブルーの網目がはいります。ヒスイランの別名があり、ランの中でも珍しい、きれいなブルー花です。本種から様々な園芸品種が生まれました。セルレアは「青色の」の意味です。主に秋咲き。

テレス
棒状の葉をもつテレス

サンデリアーナ〔V. sanderiana〕
ミンダナオ島(フィリピン)に分布します。花は上半分がピンクで下半分は黄色地に褐色の網目が入ります。主に秋咲き。

テレス〔V. teres〕
ミャンマーからアッサムにかけて分布します。葉っぱは棒状で、パピリオナンテス属に分類することもあります。花は色幅があり白からピンクで、左右の花びらは少しねじれて開きます。

ラメラータ〔V. lamellata〕
フィリピン、台湾、尖閣諸島などに分布します。花は淡い黄色で大きさは3cmほどで芳香があります。コウトウヒスイランの和名があります。

交配種

違う種同士を掛け合わせてつくられた交配種はたくさんありますが、セルレアかサンデリアーナが元となった品種が多いです。

ミス・ジョアキン〔V. Miss Joaquin〕
バンダ史上初めて作出された交配種で、テレスを親としています。ハワイではレイの材料として栽培されています。

ロスチャイルディアナ〔V. Rosthschildiana〕
セルレアとサンデリアーナの交配種です。白地にややもやっとした青紫色の網目が美しく入ります。本種をさらに改良して作られた交配種もたくさんあり、バンダの交配を語る上で、まず外せない品種です。不定期咲きで、温室などでは年2~3回花を咲かせます。

近縁属と人工属

ランの中でも近い仲間(近縁属)を、バンダと掛け合わせて新たに作られた仲間(人工属)があります。バンダにはない花色や花姿に魅力があり、親の性質を受け継いで、育てやすくなっているものもあります。

主な近縁属 ()内は略号
アスコセントラム(Asctm.)…東南アジアにおよそ10種が分布します。
エリデス(Aer.)…東南アジアにおよそ20種が分布します。
・ネオフィネチア(Neof.)…日本、朝鮮半島、中国にフウラン1種のみが分布します。
リンコスティリス(Rhy.)…東南アジアに4種が分布します。

主な人工属 ()内は略号
・アスコセンダ(Ascda.)…アスコセントラム×バンダ
・リンコバンダ(Rhv.)…リンコスティリス×バンダ
・バンドフィネチア(Vf.)…ネオフィネチア×バンダ
・バスコスティリス(Vasco.)…アスコセントラム×リンコスティリス×バンダ
・ヨネザワアラ(Yzwr.)…ネオフィネチア×リンコスティリス×バンダ
・クリスティアラ(Chtra.)…アスコセントラム×エリデス×バンダ

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