ヤサシイエンゲイ

エビのような姿の花がおもしろい

ベロペロネ(コエビソウ)

ベロペロネ
科名:キツネノマゴ科
学名:Justicia brandegeana
原産地:メキシコ
別名:コエビソウ
樹高:30cm~2m
主な開花期:一定の気温があれば一年中
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(そだてやすい)

くわしい育て方

ベロペロネ(コエビソウ)とは

花の本体
▲花の本体
おしべ
▲雄しべの先端
イエロー・クイーン
▲イエロー・クイーン

熱帯アメリカや西インド諸島に分布するキツネノマゴ科ジャスティシア属の常緑低木です。以前は同じ科のベロペロネ属に分類されいたので、その名残で園芸ではこの旧属名で呼ばれることが多いです(ベロペロネ属はジャスティシア属に統合されて現在ありません)。

苞(ほう)」とよばれる赤褐色の葉が鱗状に重なり合い湾曲し、エビの胴体のような格好になります。 エビの胴体ような部分は「花序」とよばれ、実際の花はその間から顔をのぞかせるように咲きます。花色は白で筒状、紫色の斑点が入り花序の付け根から先端に向かって順に咲きます。花は季節に関係なく15℃以上の気温があれば咲きます。

鉢植えで育てる分には大きくても高さ60cm前後におさまりますが、温室など一定の気温が保てる場所に地植えするとよく茂り2mくらいになります。鉢植えで栽培するのが一般的ですが、ある程度の耐寒性があり、暖地などでは露地植えで冬を越します。関西平地では霜や寒さに当たると葉が真っ黒になり落ちてしまいますが、春に再び芽を吹いて生長します。

名前の由来

ベロペロネとはギリシアとのベロス(矢)とペロネ(帯)の2語から成り、雄しべの先端に付く2つの葯が帯状の幕でつながれて矢のようなかたちになることに由来します。

花の形がエビを連想させるので「コエビソウ」の和名があります。英名でもshrimp plant(シュリンプ・プラント)やshrimp bush(シュリンプ・ブッシュ)と呼ばれます。false hop(ファルス・ホップ) の呼び名もありますが、これはビールなどに使用されるホップの花にベロペロネの花が似ているけども違うもの、という意味ではないかと思います。

種類

一般にベロペロネと呼ばれ親しまれているのは、メキシコ原産のブランディゲアナ(旧名:ベロペロネ・グッタータ)とその園芸品種です。他にに苞がライトグリーンになるイエロー・クイーンがあります。また、葉に白い模様が入り茎が上に伸びるエンジェル・キッスは切り花にも利用されます。

キツネノマゴ科キツネノマゴ属
ジャスティシア・リッチニー
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