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豊富な花色をそろえた夏花壇の定番

インパチェンス

インパチェンス
科名:ツリフネソウ科
学名:Impatiens
別名:アフリカホウセンカ
原産地:熱帯アフリカ
草丈:20cm~60cm
主な開花期:6月-10月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(そだててやすい)

くわしい育て方

〔〕内は学名、I.はImpatiensの略

インパチェンスとは

インパチェンスの仲間はアジアやアフリカの亜熱帯~熱帯に500種以上が分布します。日本でも古くから親しまれているホウセンカ〔I. balsamina〕も同じ仲間ですが、通常インパチェンスと呼ばれているのは、アフリカ東部(タンザニア、モザンビークなど)原産のアフリカホウセンカ〔I. walleriana〕とその園芸品種です。日本では春にタネをまいて夏から秋に花を楽しみます。10℃程度の気温があれば花を咲かせるので、温室では一年を通して花を見ることができます。

本来は毎年花を咲かせる常緑多年草で低木状に育ちますが、寒さに弱く霜の降りる頃には枯れてしまうことが多いので、一年草として扱うのが一般的です。南西諸島では逃げ出した?園芸品種が一部野生化しているようです。草丈は低くボール状によくまとまり、花付きもよく様々なバラエティーに富んだ花色があり、半日陰の場所でよく咲くので花壇や鉢植えなどに幅広く利用されています。

条斑
条斑
覆輪
覆輪

草丈は20cm~60cmで茎は太くて多汁質、よく枝分かれします。葉っぱは長さ5cm前後のタマゴ型でフチにゆるいぎざぎざが入ります。葉は茎の先端を中心に付き、下の方は落葉して茎が露出していることが多いです。茎の先端近くにある葉の付け根に1~3輪の花を咲かせます。

原種(園芸品種の元となる野生種、ここではアフリカホウセンカ)は緋色、淡紅、青紫、白などですが、園芸品種には紫、ピンク、サーモンピンク、オレンジ、赤などがあります。品種によって各色に濃淡の色幅があるので、想像以上に豊富な色彩があります。花びらに縁取りが入る覆輪(ピコティ)咲きや白い条班(すじふ)がくっきりと入るものもあります。花の大きさは径5cm~小輪種で2cm程度です。花の後ろには距(きょ)と呼ばれる細長い管があります。

ほそい紡錘形の果実は指で触れるとパチンとはじけて中のタネが飛び散り、果皮はくるりと巻きます。インパチェンスの名前は「我慢できない」という意味で、その姿に由来します。

他にもインパチェンスの仲間でよく栽培されているものに、ニューギニアインパチェンス〔I. ×hawkeri〕があります。 また、日本に自生する種にツリフネソウ〔I. textori〕やキフリツネ〔I. noli-tangere〕があります。

園芸品種

1955年にオランダで育成された「ベビー・シリーズ」が、品種改良の発端とされます。1965年に同じくオランダで発表された「インプ・シリーズ」は最初に作出されたF1品種です。それ以降インパチェンスの園芸品種はほぼF1品種が占めることになります。代表的なF1品種は以下の通りです。()内は作出された国です。

ジグザグ・シリーズ (オランダ)…大輪で花びらに白い条斑が入ります。
ノベット・シリーズ(オランダ)…大輪でよく枝分かれしてたくさんの花を咲かせます。
スーパー・エルフィン・シリーズ(アメリカ)…大輪でたくさんの花を咲かせ、花色が豊富。
スパーク・シリーズ(日本)…日本の気候にあった丈夫な品種。

他にも八重咲きの’デュエット’(八重咲きの発生率は75%程度)、葉に白い縁取りの入る’ヴァリエガタ’などがあります。また、最近ではカリフォルニア・ローズをはじめとした完全八重咲き種が広く出回ります。

※F1品種…優れた形質を持つ親同士を掛け合わせて作られた1代目の雑種のこと。往々にして品質がよく揃い、親より生育が旺盛です。できたタネをまいても次の世代では品質が低下してしまうことが多い。

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