一度見ると忘れない、ユニークな花

オダマキとは

キンポウゲ科 「お」からはじまる植物

イチゴノキ
この植物の育て方
科名
キンポウゲ科
学名
Aquilegia flabellata
別名
アクイレギア
原産地
北半球
大きさ
高さ30cm~80cm
開花期
5月~8月
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

日本原産のミヤマオダマキと、ヨーロッパなどが原産の西洋オダマキの2グループに大別されます。ミヤマオダマキは白から紫までの色幅があり、変わったところでピンクがかった園芸品種もあります。草丈は20-30cmで、径4cmほどの花をつけます。それに対して西洋オダマキは、草丈70cmに達し、花色も、赤・桃・白・黄などカラフルです。花はおおよそ5月~6月頃の初夏に咲きます。

名前の由来・来歴

オダマキの名前は、中心を空洞にして巻いた麻の糸玉「苧環」に花の形が似ているところから付けられました。花が開いた形と言うより、つぼみの形が苧環に近いと思います。

学名のAquilegia(読み方はアクイレギア、アクレギアなど)の由来には諸説があります。

アクア+レギア 

ラテン語で水を表す「アクア」と集めるという言う意味の「レギア」の2語から来ており、花びらが筒状で漏斗(じょうご)のような形になっているところから。

アクィーラ

ラテン語で鷲を表す「アクィーラ」から。花の距(きょ)の部分がくちばしのようにみえるところに由来。

緑色→オレンジ色→赤色と徐々に色づいて変化していく様子がたのしいです。葉っぱは暗めの緑色で長さ6cm~10cm、細めの楕円形でフチの部分が細かいギザギザになっています。触ると革質でぶ厚い感じがします。

園芸品種に樹高が小さくまとまるコンパクタ(ヒメイチゴノキ)〔'Compacta'〕や紅花種のルブラ(ベニバナイチゴノキ)〔'Rubra'〕などがあります。

姿・形

各部名称

花は5枚の萼(がく)と筒状の花びらからなっており、がくの後ろ側には距(きょ)が角のように突き出ています。葉っぱは長い軸の先に3枚の小さな葉が付いた三出複葉(さんしゅつふくよう)です。花後、花茎の先に細長い莢が5つ集まった果実を付け、熟すと先端が開いて中から光沢のある黒いタネが出て来ます。


種類

〔〕内は学名。A.はAquilegia(アクレイギア)の略。

オダマキ〔A. flabellata〕

ミヤマオダマキを園芸化したもので、日本では単にオダマキというとこの種を指すことが多いです。それ以外のものはセイヨウ~やミヤマ~のように頭になにか付きます。草丈は30~50cm、花色は青紫から白まで幅があります。

ミヤマオダマキ〔A. flabellata var.pumila〕

日本の高山地帯に分布するオダマキの野生型です。草丈は20cmほどです。花色は青紫色で花びら(がく片)から白まで色幅があります。暑さにやや弱い。「ミヤマ」は漢字で書くと「深山」です。

セイヨウオダマキ〔A. vulgaris〕

ヨーロッパからシベリアにかけて広く分布します。花色は紫色でうつむきかげんに咲きます。草丈は50cm~60cm、日本での開花は主に5月~6月。他の種との雑種が多く、人の手によって改良された様々な園芸品種があります。赤、ピンク、白などの花を咲かせるもの、大輪種や八重咲き種などバラエティーに富んでいます。

カナダオダマキ〔A. canadensis〕

カナダ、アメリカのテキサス州に分布します。花びら(がく片)はあまり大きく開きません。

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