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東南アジアからポリネシアのラン

トリコグロッティス

トリコグロッティス フィリピネンシス’ブラキアタ’
フィリピネンシス’ブラキアタ’
科名:ラン科
学名:Trichoglottis
原産地:東南アジア~ポリネシア
草丈:30cm-90cm
開花期:主に春~秋

難易度バー バー バー バー バー (ややむずかしい)
耐寒性バー バー バー バー バー (よわい)
耐暑性バー バー バー バー バー (ふつう)

トリコグロッティスとは

東南アジアからポリネシアの広い地域に約60種が分布するランで樹木などに張り付いて生活する着生種です。日本の南西諸島でもトリコグロッティスの仲間であるニュウメンランが自生しています。葉は細長く革質で固く、右の葉が出たら次は左の葉というように互い違いに葉を出しながら上に伸びていきます。

基本的に先端の芽が生長している限り枝分かれはせず、葉と根を出しながらひたすら上へ上へと伸びていき大型種では1m近くの大きさに達します。ちなみに、このようにして生長していく形態のランを単茎性といい、ファレノプシス(コチョウラン)バンダもこれにあたります。

花は種により開花時期は異なりますが、春~秋が多いです。また、花びらは肉厚で持ちが良く、色は赤褐色や黄色地に茶色の斑の入るものなどがあります。派手さや豪華さはあまり感じられませんが色彩的なインパクトや美しさは充分あり、中には強い芳香を放つ種(しゅ)もあります。

近縁属にスタウロキルス属とは区別がはっきりせず、両属をまたぐように分類されている種もあります。

用途・由来

唇弁
唇弁
ニュウメンラン
ニュウメンラン

トリコグロッティスと言う名前はギリシア語のトリックス(毛)とグロッタ(舌)の2語からなっており、一部の種の唇弁(リップ)に毛が生えるところに由来します。ラベルに書く場合の略号は「Trgl.」です。

種類

〔〕内は学名、T.はTrichoglottisの略。

ニュウメンラン〔T. ionosma? = T. luchuensis = Staurochilus luchuensis〕 
イリオモテランとも言い、台湾や南西諸島に分布します。日本に産する着生ラン(土に根を下ろさず、樹木などに根を張り付かせて生育するラン)の中では最大級と言われています。花は直径4cmほどで黄色地に茶色の斑が入り、30cmほどに伸びる花茎に多数付きます。元もと数が少なかった上、観賞用に乱獲されたため野生のものは絶滅に近い。近縁種のスタウロキルス属に分類されることもあります。

フィリピネンシス〔T. philippinensis〕 
フィリピン原産で高さ90cmほどになる大型種。

育て方

栽培カレンダー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
主に春~秋
肥料
生育期間中

日当たり・置き場所
ランの中では強い光を好むので栽培は一年を通して日当たりの良い場所が適しています。ただし、真夏は葉が焼けて傷む恐れがあるので、直射日光を避けた明るい日陰に移動させるか20~30%の遮光を行います。 

高温性のランで寒さが苦手です。冬でも15℃(できれば18℃)くらいの気温が望ましいです。

水やり・肥料
水はたっぷり与えます。冬期も極端に乾燥させないよう気をつけましょう。水やりと同時に霧吹きで葉にたっぷり水をかけます。

根の先端が緑色を帯びているようなら生育しているので肥料を与えます。ゆっくり効く化成肥料を小さな網のようなものでくるんで株に引っかけておくか、液体肥料を霧吹きで散布します。

かかりやすい病気・害虫
特にありません。

植え付け・用土
大きく育った株は主に茎の途中から出てくる地上に露出した根で水や栄養をとるので水や栄養を保持するための用土は必要ありません。鉢と株のすき間を埋めるような発泡スチロール片や素焼き鉢の鉢かけを用いて株を固定します。 まだ小さくて根も十分に出ていないような株は水ゴケを用いて植え付けます。

ふやし方
茎の途中から根が数本出ている場合、その下あたりで茎を切り放し水ゴケを用いて鉢に植え付けて株をふやすことができます。切られて先端がなくなった株はワキから芽が出て生長します。

ポイント
・越冬温度は15℃~18℃
・真夏以外はよく日に当てる
・生育期間中はたっぷり水を与える

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