- 科名
- アカネ科
- 学名
- Asperula orientalis
- 別名
- タマクルマバソウ
- 原産地
- 小アジア コーカサス地方
- 大きさ
- 25cm~30cm
- 主な開花期
- 5月~7月(秋まき) / 9月~10月(春まき)
- 耐寒性
- ふつう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
葉っぱ
アスペルラには約200種類の仲間があり、地中海沿岸を中心としてアジアにまで広く分布します。日本にも2種が見られます。アスペルラ属は茎を中心として細長い葉が放射状に広がる姿から、クルマバソウ(車葉草)属とも呼ばれます。
オリエンタリスもその中の1種で、小アジア-コーカサス地方に分布する耐寒性の一年草です。基本は秋にタネをまいて翌年の初夏に花を楽しみ、夏頃に枯れます。花は先端の開いた筒状で青紫色、花茎の頂点に密集して咲きます。ぐるりと茎を囲むように細長い葉が8枚程度つきます。茎はよく伸びますが細くて自立性が弱く、開花時期は半ば倒れたような姿になります。
名前の由来
属名のアスペルラはラテン語のasper(粗い)に由来し、葉の表面がざらざらしている様子にちなみます。種小名の「オリエンタリス」は「オリエント地域産の」という意味でトルコ周辺地域のことを指します。 ヨーロッパでは広く栽培されており、鉢植え・コンテナ、ハンギング、花壇など用途は広いです。
種類・仲間
〔〕内は学名、A.はAsperulaの略 。日本ではオリエンタリス以外はあまり普及していませんが、以下のような仲間があります。
グッソーネイ〔A. gussonei〕
シシリー島原産、毎年花を咲かせる多年草でピンクがかった白花です。
ヘクサフィラ〔A. hexaphyll〕
南ヨーロッパ原産、6月-7月に白い花を咲かせる。切り花や鉢物に利用される。日当たり~半日陰で育ちます。
ティンクトリア〔A. tinctoria〕
中部ヨーロッパ原産、花色は白。根は染料となります。
ブルーシャンデリア〔A. orientalis 'Blue Chandelier'〕
オリエンタリスの園芸品種です。
育て方
- 高温多湿にやや弱い
- 秋まきのほうが育てやすい
- 茎が折れやすいので乱暴に扱わない
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 3月下~4月上(寒冷地向) 9月下~10月上 |
---|---|
肥料 | 4月~7月 |
日当たり・置き場所
日当たりと水はけのよい環境で育てます。寒さには強いですが、小苗の時期は霜に気をつけます。高温多湿にやや弱いです。平地や暖地では秋にタネをまいて初夏に花を楽しみます。
水やり・肥料
水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。過湿にすると根腐れを起こすので、土の表面が湿っている内は水を与えません。開花中は花には水をかけないように、株元からそっと水を与えます。
春~開花時期はときどき液体肥料を与えます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
水はけのよい土壌でよく育ちます。秋まきの場合、春に霜の心配がなくなる頃に鉢や花壇に植え付けます。春にタネをまいた場合は、暑くなる前6月頃が植え付けの適期です。
ふやし方
秋は9月下旬~10月中旬、春は3月中旬~4月中旬がタネまきの適期です。高温多湿に弱いので、夏の栽培を避けるために秋にタネをまいて、初夏に花を楽しむパターンのほうが育てやすいです。春にタネをまく場合はどうしても夏に栽培がかぶるので寒冷地以外では育てにくいパターンです。
ポットにタネをまいて最終的に1ポット1苗になるように間引きながら苗づくりを行います。
秋まきの流れ
秋にタネをまく→苗の状態で冬越し→春に植え付け→初夏に開花→枯れる
※苦手な高温多湿時期を避ける一般的な栽培パターン
春まきの流れ
春にタネをまく→苗が育ったら植え付け→夏越し→秋に開花→枯れる
※高温多湿に弱く、開花前に夏の暑さで枯れることもあります。夏でも比較的涼しい寒冷地向きの栽培パターン
手入れ
花が枯れてきたら、こまめに花がらを取り除くようにしましょう。花がらをとることで余分な栄養が使われず、次々に新しい花が咲き、長期間楽しむことができます。 節から非常に折れやすいので、花がら摘みの時など茎葉をいじる作業を行う際は無理矢理引っ張ったりしないようにしましょう。
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