アナガリス アルベンシス
- 科名
- サクラソウ科
- 学名
- Anagallis
- 別名
- ルリハコベ
- 原産地
- 世界の温帯・亜熱帯
- 大きさ
- 10cm~50cm
- 主な開花期
- 5月~7月 / 9月~10月
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
世界の温帯~亜熱帯に約24種が分布し、日本にはその内の1種があります。毎年咲く種(多年草)と一年で枯れる種(一年草)があります。どちらのタイプもタネから簡単に育てられます。
園芸的に栽培されているのは数種で、アルベンシスやモネリー、テネラなどが知られ、アナガリスの名前で出回ります。その中でもモネリーが比較的広く普及しています。主な開花期は春と秋、色は青、青紫、赤、オレンジ、ピンクなどで種によって色幅があります。目の覚めるような花色の青色種は特に美しく、人目を惹きます。
茎は直立するものもありますが、斜め上に伸びるものや這うものも多いです。
名前の由来
コンテナ、鉢植えに適します。モネリーは這うように伸びる性質を利用して、吊り鉢に植えても楽しいです。名前はギリシア語で「楽しむ」を意味する「アナゲラオ」に由来するとされますが理由がはっきりしないうえに、諸説あります。
こんな植物です
〔〕内は学名。A.はAnagallisの略
アルベンシス〔A. arvensis〕
和名ルリハコベ。紀伊半島や四国、九州などの海岸線、熱帯アジアやヨーロッパにも広く分布する一年草。茎は直立せず斜め上方向に伸びます。花の大きさは1cm前後、色は青紫、赤など。花の大きさや色などの変異に富む。ヨーロッパでは薬として利用されていたこともある。
モネリー〔A. monelli〕
比較的広く普及している種。地中海沿岸、ヨーロッパ西部に分布する多年草。茎は這うように伸びます。花の大きさは1cm前後で色は青や赤。細かく枝分かれして半球状に茂り、株いっぱいに花を咲かせます。
テネラ〔A. tenella〕
ピンク色の花を咲かせる。
育て方
- 肥料はやり過ぎない。ひょろひょろに育つ
- 寒さに強いが、高温多湿に弱い
- 日当たりのよい場所でよく育つ
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 3月下~4月上 / 9月下~10月上 |
---|---|
肥料 | 4月~7月上 / 9月~10月 |
日当たり・置き場所
日当たりと水はけが良い、やせ地~やや肥沃な土壌が適しています。原産地では砂混じりのやせ地や荒地に自生しています。
寒さに強く-5℃以上あれば冬越しでき、少しくらいの霜なら耐えます。
耐暑性はありますが、日本の夏のような高温多湿の環境に弱い植物です(よく枝分かれして株が茂る分、通気性が悪くなり蒸れやすい)。鉢植えは、真夏の暑さを避けられる場所に移動させた方がよいでしょう。
水やり・肥料
もともと荒れ地、やせ地でもよく育つ植物で肥料はさほどたくさん必要としません。開花時期に液体肥料を与える程度で十分でしょう。逆に肥料が多いと茎葉がひょろひょろに育ち、花付きも悪くなります。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
水はけのよい、やや砂質の土が適します。
ふやし方
タネまき、株分け、さし芽でふやすことができます。
タネまきの適期は3月~4月、または9月~10月です。平地や暖地では暑さの避けられる秋まきのほうがそだてやすいです。
株分けは植え替えをかねて3月~4月に行います。さし芽の適期は5月~6月です。モネリーはもともと毎年花を咲かせる多年草なのですがやや短命なところがありますので、数年ごとにタネをまき直して新しい株を作ると良いでしょう。 一年草タイプは花後に枯れます。
手入れ
初夏に花を楽しんだ後、夏が来る前に全体の茎を半分くらいまでばっさりと刈り込みます。こうすることでワキから芽が出てきて生長し、秋に再び花を楽しむことができます。また、刈り込むことは通気性を良くすることにもなります。
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1cmほどのブルーや白の花を株いっぱいに咲かせます。鉢花向き