- 科名
- ヒユ科
- 学名
- Alteruanthera ficoidea
- 別名
- アキランサス テランセラ
- 原産地
- ブラジル
- 大きさ
- 10cm~20cm
- 主な鑑賞期
- 9月~10月
- 耐寒性
- よわい
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
最も一般的な品種フィコイデア 'アモエナ'を前提としてます。フィコイデア’セッシリスアルバ’については別ページをもうけておりますのでこちらを参照にしてください。
ブラジル原産の多年草で主に秋に赤や黄色に色づく葉を鑑賞します。花壇の縁取りに用いられたり、草丈が低く葉が密に茂る性質を利用して苗を密に広く植えて、花の絨毯(正確には葉ですが)を演出することもあります。
旧属名のテランセラの名前で通っていることが多いですが、アキランサスという名前でも同様に広く知られています。ヒユ科にはアキランサスという植物は存在しますが本種とは全く別の植物で、本種を指してアキランサスというのは百歩譲って流通名や俗称としてはよいとしても、植物的には誤用といえるでしょう。学名のアルテルナンテラ・フィコイデア(以下、フィコイデア)が覚えにくいものの、一番正確な呼び名といえます。
寒さに弱く、日本では屋外での冬越しが困難で、花壇植えでは枯れたり鑑賞価値が下がるところが残念ですが樹木の紅葉とは違った「草の紅葉」は秋を彩る花壇の花材としてはぴったりだと思います。
名前の由来
アルテルナンテラはアルテルノ(交互につく)とアンテラ(葯-やく-)からなり、「交互につく葯」という意味です。雄しべの付き方に由来します。
種類
〔〕内は学名。A.はAlternantheraの略。
花壇などに広く用いられ、最もよく栽培されているのはフィコイデア 'アモエナ'〔A. ficoidea 'Amoena'〕で日本ではこの種を指してテランセラやアキランサスと呼ぶことが多いです。アモエナは草丈は20cm前後と低く葉は細長いだ円形でやや縮れたようになって密に茂りますいます。
アモエナの他に葉の細い'ベットジッキアナ'〔'Bettzickiana'〕や葉の幅が広く赤紫色になる'バーシカラー'〔'Versicolor'〕、透き通るような白い葉が美しい'セッシリスアルバ'〔'Sessilis Alba'〕などが知られています。
育て方
- 寒さにとても弱い
- 肥料は控えめに
- 詰めて植えた方が見栄えがよい
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 9月~10月 |
---|---|
さし芽 | 5月~6月 |
日当たり・置き場所
日当たりと水はけの良い場所が適しています。
耐寒性はなく、寒さに当たると葉が先っぽから黒ずんで鑑賞価値が下がり、霜に当たると枯れてしまいます。越冬温度は5℃~10℃、一部暖地では地植えで冬越し可能ですが、それ以外は鉢植えにして温度の確保できる場所に移動させます。露地植えは秋遅くまで鑑賞して、霜が降りる前に掘り上げて鉢植えにすると良いでしょう。
水やり・肥料
水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
肥料、特に窒素分が多いと葉の色がくすんで秋の紅葉が遅れます。肥料は植え付ける際にゆっくりと効くタイプの粒状肥料を土に混ぜ込んでおけばそれ以上必要ありません。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
秋口から苗が出回りますのでそれを植え付けます。
ふやし方
5月~6月にさし芽でふやすことができます。また、大きくなったものは株分けでふやすこともできます。
手入れ
本来は毎年楽しめる多年草ですが、寒さや霜で枯れてしまうことが多いので、ワンシーズンを楽しんで終わる一年草と割り切って扱うこともあります。
株がさほど広く茂らないので、株間を詰めて密植した方が見栄えがよいです。
関連する植物
-
アルテルナンテラ・フィコイデア ‘セッシリスアルバ’
ヒユ科 難易度★★★☆☆
透き通るような純白の若葉が美しい植物。葉は成葉になると緑色になる