春の花木
ボケ
科名:バラ科学名:Choenomeles speciosa原産地:中国樹高:2m-3m開花期:3月~4月/11月~12月栽培難易度:
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ボケとは
中国原産の落葉低木で、春の花木として親しまれています。3月~4月頃(秋咲き種は11月~12月)にウメに似た丸っこい花を咲かせます。新芽は開花と同じ時期に出てきます。
花色は赤や白で、1輪の花に両方の色が入るものもあります。枝を覆うくらいびっしりと、には雌しべが不完全な雄花と雄しべと雌しべが正常な両性花があり、一株に両方の花が咲きます。庭木の他、鉢植えや盆栽、生垣などに利用されます。先端の尖った鋭いトゲは、短い枝が変化したものです。葉っぱは長だ円形で縁にギザギザがあります。樹高は2m~3mになります。
だ円形の果実は枝の細さの割には大きく、夏頃に熟して黄色くなります。果実は柄が極端に短く、枝に直接ぴったりとくっついているように見えておもしろいです。分類上は、カリン属に近いとされています。
名前の由来
漢字では「木瓜」と書き「もっけ」「もけ」と読みました。それが訛って「ぼけ」になったと言われています。「木瓜」はもともと漢名で、ウリのような実のなる木という意味です。現在の中国で「木瓜(もしくは番木瓜)」と書くとパパイヤを指すそうです。
属名のコエノメレスは「大きな口を開けるリンゴ」という意味ですが、果実は熟しても割れません。種小名のスペシオサは「美しい」の意。
仲間
クサボケ〔C. japonica〕
日本原産で樹高60cmくらいに収まり、地下茎からたくさんの枝を出して茂ります。花は3月から4月に葉っぱが出る前に咲きます。花色は朱色で、短い枝は刺になります。
マボケ〔C. lagenaria〕
中国原産で、樹高は3mほどに生長します。通常のボケと比べると余り枝分かれせず、トゲが多いのが特長です。分類では、ボケの変種に位置づけることもあります。
園芸品種
別種と掛け合わせて作られた園芸品種がたくさんあり、これらもボケの仲間として栽培されています。代表的なものに、ボケとクサボケを掛け合わせたヒボケ(カンボケ)があります。
大正時代に日本で品種改良が盛んに行われ、切り花向きのトゲが少ない早咲き品種やその他鉢物向きや庭木向きの品種など、様々なものが作られました。また、ヨーロッパでも多くの品種が作られました。
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