フリチラリアの育て方
ユリ科 学名:Fritillaria 用途 鉢植え 露地植え フリチラリアは北半球の温帯におよそ100種が分布する球根植物で、日本にもクロユリなど数種が分布しています。秋植え春咲き球根として扱い、秋に球根が出回ります |
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開花期 |
球根植付け |
球根掘り上げ |
肥料 |
季節・日常の手入れ ポイント
ポイント
購入した球根を秋に植え付けて花を咲かせるまではそれほど難しくないですが、その後の夏越しが難しく球根が腐って絶えてしまうことも多々あります。その点で栽培の難しい植物と言えます。
花が咲き終わったら花茎を切り落としてタネが付かないようにします。
球根の掘りあげ・貯蔵
開花後、葉が茶色く枯れて休眠に入ったら掘り上げて貯蔵します。作業の適期は初夏-梅雨前で高温多湿の季節がくるまでにはやってしまいましょう。球根は外皮がなく表面から水分が抜けて乾きやすいので、貯蔵の際は気をつけます。市販のものも、おがくずなどに入れて販売されていることが多いです。
掘り上げた球根はベンレートなど消毒液に30分ほど浸し、表面を乾かしてからわずかに湿り気のある腐葉土やバーミキュライトに埋め込んで涼しい場所で貯蔵します。鉢植えは掘り上げずに休眠に入ったら雨の当たらない涼しい場所に鉢を移動させて管理しても良いです。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で管理しますが、もともと風通しのよい涼しい林の中などに自生しています。暑さが苦手なので、花後は半日陰の涼しい場所に鉢を移動させましょう。地植えの場合は直射日光の当たるような場所は避けて木陰などに植え付けるようにしましょう。
水やり・肥料
生育が旺盛な春は水をほしがるので土が乾いたらたっぷりと水を与えます。秋、冬は水やりを控えめに、やや乾かし気味にします。球根を掘り上げず鉢ごと管理しているものは乾かさないよう、休眠期もときどき水を与えます。
肥料は春の生育期(葉っぱが茂っている時期)に薄めの液体肥料をときどき与えます。あまりたくさん必要ありません。
用土
ポイントは水はけのよさと有機質です。落葉樹の下などに自生するものが多く、腐葉土のたっぷり入った用土を好みます。鹿沼土4:軽石(小粒)4:腐葉土2などが適しています。水はけの悪い土では球根が腐ることがあります。
地植えは特に気をつけましょう。
植え替え・植え付け ポイント
球根の植え付け適期は9月-11月です。大球種と小球種では植え付けの深さや間隔がやや異なります。
鉢植えの場合、大球種は6-7号鉢(直径18cm-21cm)に1球、小球種は5号鉢(直径15cm)に3-4球が目安です。植え付ける深さはいずれも3cm-5cmです。
地植えの場合、大球種は深さ10cm-12cm、30cm間隔で植え付けます。小球種は深さ6cm-10cm、15cm間隔が適当です。鉢植えで植えっぱなしで管理しているものも、1年おきに分球を兼ねて秋に植え替えを行います。
植え付ける前に
乾いてしまった球根は、植え付けても腐ってしまうことがあります。不安な場合は、軽く湿らせた砂や、水はけのよい土に球根を埋めます。乾いたら軽く湿る程度に水を与え、雨の当たらない涼しい日陰に1週間ほど置いた後、球根を掘り出します。軽く触ってみて弾力があり、しっかりとしているものは大丈夫なので、改めて植え付けます。芽の部分が黒ずんでいたり、全体が弾力がなく柔らかくなった球根は、そのまま腐る可能性が高いので、残念ですがあきらめます。
ふやし方
球根を掘り上げるときに球根を分けてふやすことができます。球根を掘り上げると親球のまわりに小さな子球ができるので、その子球を取り外して土をよく落とし乾かさないようにおがくずやバーミキュライトを入れた袋の中に埋めて、涼しい日陰で貯蔵して、秋に植え付けます。早ければ次の年、普通は2年目くらいから花を咲かせてくれます。
かかりやすい病害虫
春先から茎葉にアブラムシが発生するので、薬剤を散布して駆除します。
春~初夏にはナメクジが葉を食害します。被害がひどいと葉が枯れて休眠時期が早まることがあります。ナメクジ誘殺剤を使用するか見つけて捕獲・駆除します。
まとめ
球根は外皮がなく乾燥に弱い
寒さには強いですが、暑さには非常に弱い
夏の直射日光には当てない
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