正多角形な花

カルミアとは

ツツジ科 「か」からはじまる植物 花木・庭木・果樹

カルミア
この植物の育て方
科名
ツツジ科
学名
Kalmia latifolia
別名
アメリカシャクナゲ
原産地
北アメリカ東部
大きさ
1m~5m
開花期
4月~6月上
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

カルミアは北アメリカからキューバにかけておよそ7種が分布する常緑樹で、ざっくりと言うとツツジやシャクナゲの仲間です。その中でも広く親しまれているのはラティフォリア種で、園芸ではこの種を指してカルミアと呼ぶのが一般的です。

ラティフォリア種は主に北アメリカ東部の広い地域に分布します。コネチカット州の州花となっており、現地ではマウンテン・ローレルとも呼ばれます。日本へ入って来たのは大正4年です。東京市長がアメリカにサクラを寄贈したお礼として、ハナミズキなどとともに贈られてきたのが最初とされています。入ってきたのは大正時代ですが、本格的に日普及しはじめたのは戦後になってからです。

樹高は1m~5m、鉢植えでは20cm程度におさめることもあります。葉は革質で厚みがあり、濃緑色で表面に光沢があります。長さ10cm程度の長楕円形で先端がとがります。葉にはアンドロメドトキシンという有毒成分が含まれます。

主な開花期は春で、五角形の浅いお椀のような形の花をボール状にたくさん咲かせます。幾何学的な非常におもしろい形で、つぼみはアポロチョコレートのような姿をしています。満開時は木全体を覆うくらいの花を咲かせて見事です。花の大きさは2cmほどで、色は白や淡紅色が基本ですが、赤やピンク、紫色の花を咲かせる園芸品種もあります。花に模様が入るものも多く、バラエティーは豊富です。庭木の他、丈が低いうちから翌花を咲かせるので鉢花にも向きます。

名前の由来

カルミアの名前はスウェーデンの植物学者、カルムにちなみます。北アメリカの植物を採集していた方なのだそうです。アメリカシャクナゲの和名がありますが、シャクナゲの仲間ではありません。


種類

〔〕内は学名、K.はKalmiaの略。ラティフォリア種以外には、以下のようなものがあります。

アングスティフォリア〔K. angustifolia〕

樹高は1.5mほどに収まります。小ぶりの花をたくさん付けてボリュームはありますが、開花前に開いた新葉に花が隠されてしまい、その点は少し残念です。花色はピンクや紅紫色です。

ポリーフォリア〔K. poliifolia〕

アメリカ東部の湿地に自生します。葉は細長く、花は2cm前後で色は紅紫色です。

関連する植物