- 科名
- モクセイ科
- 学名
- Osmanthus fragrans var.aurantiacus
- 別名
- 金木犀 (漢字表記)
- 原産地
- 中国
- 大きさ
- 高さ3m~6m
- 開花期
- 9月下~10月上
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
中国原産の常緑性樹木で秋に小さなオレンジ色の小花をかたまって咲かせます。キンモクセイの一番の特長は花の放つ心地よい芳香で、日本人には最も馴染みの深い花の香りのひとつではないかと思います。
葉は楕円形で先っちょが少しとんがっており、ややぶ厚く革のような質感があります。草丈は3~6mで、自然な樹形のもの以外にも円筒形に刈り込まれたものなどもよく見ます。樹皮は全体が白っぽい灰褐色で黒っぽいぶつぶつや筋が入り、花が咲いてなくても判断しやすい木だと思います。
雄株と雌株があり、雄株は雌しべを持っているものの不完全で機能しておらず、実はつけません。日本でキンモクセイやギンモクセイの果実を見ないのは、植えられているものほとんどが雄株だからです。
庭木や公用樹として広く植えられており、ごく普通に見ることができます。刈り込んで形を整えやすいので、垣根にも適しています。
名前の由来
樹皮の様子がサイ(犀)の皮膚に似ており金色の花を咲かせるので「金木犀(きんもくせい)」の名前があります。中国では丹桂、金桂、桂花と呼ばれます。
学名はオスマンツス・フラグランス・オウランティアクスです。属名のオスマンツスはギリシア語のオスメ(香り)とアンサス(花)からなり、「香りのする花」のという意味です。種小名のフラグランスは「良い香りのする」、変種名のオウランティアクスは「橙黄色の」の意です。/p>
園芸以外の利用
花を砂糖漬けにした「桂花糖」は食材・調味料としてお粥に入れたり、お菓子の香りづけなどに利用されているようです。また、キンモクセイの花をつけ込んで熟成させた「桂花陳酒」などのお酒は日本でも比較的普及していると思います。
キンモクセイの仲間
〔〕内は学名、O.はOsmanthusの略
キンモクセイを含むモクセイの仲間にはその他にも白い花を咲かせるギンモクセイ〔O. fragrans〕やヒイラギ〔O. heterophyllus〕がありますが、芳香はキンモクセイが最も強いです。ギンモクセイは17世紀後半に日本に渡来したといわれていますが、キンモクセイの来歴はっきりせず、明治時代に渡来したとか九州に自生するウスギモクセイ〔O. fragrans var. thunbergii〕(ギンモクセイの変種)から生まれたという説などがあります。その他にも葉のフチにトゲ状のギザギザが入るヒイラギモクセイ〔O. ×fortunei〕(ヒイラギとモクセイの雑種といわれています)や葉に斑が入るもの、四季咲き性の園芸品種があります。
関連する植物
-
ヒイラギ
モクセイ科 難易度★★☆☆☆
日本(関東より西)、台湾など比較的温暖な地域に分布する常緑性の樹木で、日本では古くから親しまれています。