花が咲いた後、葉っぱや根が出る

コルチカムとは

ユリ科 「こ」からはじまる植物 球根植物

コルチカム
この植物の育て方
科名
ユリ (イヌサフラン)科
学名
Colchicum
別名
イヌサフラン オータムクロッカス
原産地
ヨーロッパ 北アフリカ
大きさ
高さ15cm~20cm
開花期
9月~11月
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

はじめに

球根やタネに含まれるコルヒチンは劇物で中毒例も知られています。球根を誤って口にしないよう気をつけましょう。

こんな植物です

ヨーロッパ、北アフリカなどに約60種が分布する球根植物です。花の咲く時期で春咲き・秋咲き・冬咲きの3タイプに分けられますが、日本で広く親しまれているのは主に秋咲き系です。

秋になると根も葉っぱもない状態の球根からにょっきりとつぼみを出して花を咲かせます。球根は土に植えずにころがしておくだけでも時期がくると花を咲かせます(※翌年も咲かせるためには土に植えてしっかりと水を与え、お日様にあてて育てなければいけません)。お店では陳列された状態で花が咲いてしまった球根を見ることもあります。前触れもなくにょっきりつぼみが伸びてくると、知っていても少しびっくりします。

一般的な生長期は冬から春で、開花後に根や葉を広げて球根に養分を蓄え、春に葉が枯れて休眠します(雪国では生長の始まりが春にずれ込み、初夏まで青い葉が残ることもあります)。秋に休眠から覚めると花を咲かせて…の繰り返しです。

花は一重で色は藤色がかったピンク色、花姿は別名の通りサフランやクロッカスに似ています。園芸品種には八重咲きや白花種も知られています。サフランとクロッカスはアヤメ科、コルチカムはユリ科(イヌサフラン科)なので見た目とは違い植物としては縁遠いです。

球根やタネに含まれるコルヒチンは痛風の治療薬として用いられてきました。細胞分裂を抑えて染色体を倍加させる効果もあり、植物の品種改良にも利用されます(代表的なものに、種なしスイカがあります)。

名前の由来

コルチカムの名前はコーカサス地方にかつてあった古代国家コルキスに由来します。イヌサフラン、オータムクロッカスなどの別名もあります。また、属名’Colchicum’の読み方違いで、コルキクムとも言います。


種類

〔〕内は学名、C.はColchicumの略。

野生種のアウツムナレ種〔C. autumnale〕とスペキオスム種〔C. speciosum〕の園芸品種が広く普及しており、夏の終わり頃からお店などで球根が並びます。代表的なものに重なり合った花びらも豪華な八重咲きの’ウォーターリリー’、一重ながら存在感たっぷりの大輪種’ジャイアント’、清楚な純白花の’アルバ’などがあります。

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