- 科名
- セリ科
- 学名
- Coriandrum sativum
- 別名
- コエンドロ
- 原産地
- 地中海沿岸
- 大きさ
- 高さ30cm~60cm
- 開花期
- 5月~7月
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
地中海沿岸原産の花後に枯れる一年草で、主にハーブとして扱います。 タイ語の「パクチー」や中国語の「シャンツァイ(香菜)」の名前でもよく知られています。
春か秋にタネをまいて、育ってきた若葉を順次摘み取って利用します。春にタネをまくと、十分育たないうちに花が咲いて葉も堅くなってしまうことがあるので、寒冷地以外では秋まきの方が適しています。草丈は50cm前後、葉っぱはレースのように細かく切れ込み繊細な雰囲気を持ちます。初夏~夏にピンクがかった白い小花をたくさん咲かせます。一年草なので、タネができたあとに枯れます。
タネは半球型のタネが2つくっついて1つの球形になっています。球形のものを1粒だと思ってまくと、2つの芽が出てくるので知らないとちょっとびっくりします。指で軽く力を入れるとパカッと2つに割れます。
歴史
古代エジプトでは薬として利用されており、古代ギリシアでは種子をトウモロコシのパンなどに焼き込まれたと言われています。16世紀にスペインによって南米に伝えられ定着し、現在ではペルーやメキシコ料理には欠かせない食材となっています。
日本には中国経由で10世紀頃に入ってきていたとされます。正確な時期ははっきりせず、定着もしなかったようです。江戸時代に入って別ルート(ポルトガル)で入ってきたとき、ポルトガル語由来の「コエンドロ」の和名がつけられました。
用途
中国や東南アジアでは若葉を主に薬味として、茎や根は煮込み料理に使われます。トウガラシのきいた辛い料理の味を引き立て、相性が良いとされます。好きな人はすごく好きですが、ダメな人は全く受け付けない独特の風味です。東南アジアで食べて好きになったという話もときおり聞きますが、その香りはカメムシやドクダミに例えられます。タネは熟すと甘い芳香を放ち、スパイスとしてカレー粉などにも利用されます。
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チャービル
セリ科 難易度★★☆☆☆
ヨーロッパでは最もポピュラーなハーブの一つで細かく切れ込む葉姿が美しい。