- 科名
- モクレン科
- 学名
- Magnolia kobus
(= M. praecocissima) - 別名
- コブシハジカミ
- 原産地
- 日本 朝鮮半島
- 大きさ
- 高さ10m~20m
- 開花期
- 3月~4月
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
〔〕内は学名、M.はMagnoniaの略。
北海道から九州、朝鮮半島南部の山地に自生する落葉性の樹木で、高さは大きくなると20mにも達します。3月中旬頃に葉が出てくる前に6枚の花びらをもった大きくて白い花をたくさん咲かせます。花には芳香があり、満開時期の枝いっぱいに花を付けた様子は遠目からもよく目立ちます。
生長が早くて病害虫の心配もあまりなく丈夫で、タネから簡単にふやすことができ、純白の花も美しく春も早めの時期から楽しむことができるので公園樹や街路樹として利用されます。庭木としても扱われますが、大きくなる樹木ですのでそれなりのスペースが必要です。
名前の由来
こぶしの名前の由来はつぼみの形が握り拳に似ているからだとか、花後にできる果実が握り拳のようにぼこぼことした形をしているからだとか言われています。
日本では『辛夷』と書いて『コブシ』と読みます。中国ではモクレン類のつぼみを乾燥させたものを辛夷(しんい)と呼び、薬用にしていました。日本にはモクレンがなく、代用としてコブシのつぼみを使ったことから、辛夷はコブシのことを指すようになったようです。
学名は「マグノリア・コブス」で種小名「コブス」は日本での呼び名「コブシ」をそのまま用いたと思われます。
種類・近い仲間
変種のキタコブシ〔var. borealis〕はコブシより大型で耐寒性が強いのが特徴です。北海道や本州北部の日本海側に分布します。本州に自生する近縁種のシデコブシ(別名:ヒメコブシ)〔M. tomentosa〕とその園芸品種は比較的樹高が低く収まり、庭木として利用されています。
コブシは春を代表する花木のひとつモクレン・ハクモクレンと同じモクレン科マグノリア属の樹木で、離れた場所から見るとハクモクレンと間違いやすいです。