ユキワリソウ(ミスミソウ)の育て方
キンポウゲ科 学名:Hepatica 用途 鉢植え 露地植え ユキワリソウ(雪割草)の仲間はヨーロッパ、アジア、アメリカに約10種類が分布する、毎年花を咲かせる多年草です。日本には4変種が自生し、愛らしい春の山野草として親しまれています |
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開花期 |
植え替え・株分け |
肥料 |
季節・日常の手入れ
枯れた葉や傷んだ葉はそのままにしておくと病気発生の原因になるので、新しい葉が出てきたら摘み取ってしまいます。新しい葉が展開する前に古い葉を摘み取らないように気を付けましょう。作業の適期は初夏です。
日当たり・置き場所
強い日差し、高温多湿や暑さに弱い性質があります。花が咲き終わった後~10月頃までは直射日光を避け、明るい日陰で育てます。11月~開花中にかけてはよく日に当てて丈夫な株を育てましょう。寒風や長雨の当たらない軒下や風通しのよい涼しい棚上などが適しています。地面に直接鉢を置くと鉢底から雑菌が侵入したり、多湿になりがちなので避けましょう。
水やり・肥料
一年を通して極端な水切れや過湿に注意します。一定の湿りけを保つことが大切で、基本は用土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。特につぼみが出て花が咲き終わるまでは水切れに気を付けます。また、高温多湿に弱いので夏は水をやりすぎないように気を付けましょう。
肥料は花の咲き終わった後に液体肥料を1週間に1回与えます。夏は肥料を休み、10月~11月頃に同様に液体肥料を与えます。秋は花芽が充実する時期なので、花芽を大きく育てるために液体肥料とは別に固形や粒状の有機肥料を施してもよいでしょう。
用土
湿り気のある斜面などに自生するところからもわかるように、水はけと水もちの良い土を好みます。日向土と鹿沼土を同量混ぜた物や、日向土4:桐生砂4:赤玉土2の割合で混ぜた土を用います。市販の山野草の土でもよいでしょう。
植え替え・植え付け
鉢の中が根でいっぱいになり根づまりを起こしてしまうと、充分に水が吸収できなくなり葉が枯れてしまうことがあります。1~2年に1回を目安に植え替えを行います。鉢から抜いた株は古い土を落として、からまった根を軽くほぐして一回り大きな鉢に植え替え、たっぷりと水を与えて用土と株を落ち着かせます。適期は花が咲き終わった直後~新しい葉が開く前の4月中旬~5月です。秋の9~10月も可能です。地下茎は用土の表面近くに横向きに植え付けます。株をそれ以上大きくしたくない場合は株分けを兼ねて植え替えを行います。
ふやし方
株分けと実生(タネまき)でふやすことができます。
株分けは植え替えを兼ねて行うのが一般的です。作業の適期は植え替えと同様です。鉢から抜いた株は根と芽を付けて2~3つに分けます。芽が1~2コのものは3号鉢(直径9cm)に、3~5コのものは4号鉢(直径12cm)を目安に植え付けます。
完熟したタネは非常に発芽率が悪いのでそうなる前に採取し、すぐにまきます。タネが茶色く熟す前、まだ緑色がかっている頃(触ってポロポロと種子が落ちるような状態)に採ってすぐにまくのがコツです。浅い鉢に用土を入れてタネをばらまきし、乾かさないように半日陰で管理します。4月下旬頃にタネをまいたとして、発芽するのは翌年の早春からになります。発芽一年目は双葉だけで生長せずその後、1年ごとに本葉が一枚ずつ出て株が育っていくことが多いです。タネをまいてから花が咲くまでおよそ3~4年かかります。双葉が出た頃から成株と同様に肥料を与えて育てていきます。
かかりやすい病害虫
さび病 ネコブセンチュウ
サビ病は葉に鉄が赤さびたような色をしたいぼ状の斑点が発生します。病気にかかってしまった葉はすぐに取り除いて処分し、薬剤を散布します。うつる可能性がありますので、他の植物から隔離します。風通しや日当たりが悪い環境で発生しやすい病気です。
ネコブセンチュウは根の中に侵入し、水分や養分を吸収する害虫です。寄生された根は小さなコブができます。一度根に侵入してしまうと薬剤での駆除が難しい。
まとめ
高温多湿を嫌う
春~夏は直射日光を避ける
1~2年に1回植え替える
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