ネジバナ
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
ラン科
学名
Spiranthes sinensis var. amoena
用途など
鉢植え
開花期
5月~7月
大きさ
高さ30cm~40cm
耐寒性
つよいほう
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え替え 2月~3月 / 9月~10月

日常の手入れ

身近に自生して花を咲かせているので、簡単のように感じますが野生で自然に育っているものとは違い人の手で栽培するとなると案外難しい面も持っています。

生育サイクル

ネジバナは冬葉と夏葉があり、季節によってその株姿が変わります。冬葉は短くて丸っこい形をしており地面にへばりつくようにべたっと放射状に広がります。一株で3~5枚の葉を出します。

春に暖かくなると冬葉の中心から夏葉が出てきます。夏葉は5~6枚出し細長く大きい形をしています。夏葉の中心から花茎が出てきて開花する頃には冬葉は枯れます。

秋になると夏葉のワキから冬葉が出てきて冬には夏葉が枯れて冬葉のみになります。常緑性で地上部が枯れてなくなることはありません。

日当たり・置き場所

一年を通してよく日の当たる場所で育てましょう。半日陰の場所でも育ちますが、株がやや間延びしたような感じになります。軽い凍結程度なら枯れることはありませんが霜で根が浮き上がることがありますので、冬は霜の当たらない場所に置きましょう。特に砂質の土で植えている場合は霜の被害を受けやすいので注意しましょう。

水やりと肥料

適度に湿り気のある環境を好みます。用土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えましょう。冬も土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。ネジバナは水切れさせると、作落ちしたり枯れてしまうことがあります。特に冬、他の草花や花木同様に乾かし気味に管理し水切れさせてしまうケースが多いので気を付けましょう。また、夏は単純に用土が乾きやすいので注意しましょう。水切れさせないことが栽培上の大きなポイントです。

生育を見て、花後に液体肥料を与えてもよいですが、肥料を与えると大きくなりすぎることが多いので、できれば無肥料で育てます。

作落ち

環境の変化、病気、肥料不足や水切れなどが原因で前年に比べて育ちが悪く、株が十分に生長しないこと。作落ちさせてしまうとその年の開花は期待できない。一般的な園芸用語ですがラン(洋ラン・東洋ランともに)の栽培でよく使われる。

適した土

水はけと通気性の良い土が適しています。水ごけや鹿沼土の単用、赤玉土と山砂を混ぜたものなどを用います。市販の山野草の土でも問題ないでしょう。

植え替え・植え付け

春か秋に植え替えを行います。2.5号鉢(直径7.5cm)に1~3株が目安です。やや詰め気味にたくさん植えると開花時に見栄えがします。群生させる場合は高さの低い浅鉢を使うとよいでしょう。鉢の底には水はけをよくするために大粒の軽石などを敷きましょう。

ふやし方

株分け、実生(みしょう:タネまき)でふやすことができます。

株分け

株分けの適期は春3月もしくは秋9月です。鉢から抜いた株に3~5本の茎で一株になるように分けます。ハサミやナイフを使わなくても手で軽く引っ張ると分けられます。

実生

実生は花の咲き終わった後にできるタネをまいて育てます。ネジバナは花が咲いてタネが熟すまでの期間が異常に短く、採取するタイミングを逸するとすでにタネが飛び散った後ということもあります(だいたい開花後1ヶ月以内でタネが熟して飛ぶ)。さやが黄色くなってきたらタネをとりだして、親株の株元にまくか、その他、湿地性のランを植えている鉢にまきます。発芽にはランの根などに付いている菌の助けが必要で、普通の土にまいても発芽しません。

タネは細かくホコリのようでまきにくいので鹿沼土の微塵に混ぜてかさ増ししたり水の中に入れてよくかき混ぜてまいたりします。

かかりやすい病害虫

春~夏にかけて新芽や花穂にアブラムシが発生することがあります。見つけ次第、薬剤を散布して駆除しましょう。

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