ノウゼンカズラ
- 科名
- ノウゼンカズラ科
- 学名
- Compsis grandiflora
- 別名
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- 原産地
- 中国
- 大きさ
- つるが長く伸びる
- 開花期
- 7月~8月
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
中国の中部から南部に広く分布するつる性の落葉樹です。日本には古い時代に入ってきており、平安時代には薬用として栽培されていました。枝や幹から気根と呼ばれる根を出し、それが壁やフェンス、他の樹木などにへばりついて体を支えて上に伸びていきます。
主な開花期は夏で、垂れ下がった枝にラッパ型の花をたくさん咲かせます。花色は濃い赤オレンジ色で非常に目立つ色彩です。ひとつひとつの花は短命ですが、絶え間なく新しい花を咲かせます。めしべの先端は最初2又に開いており、何かが触れると閉じる性質があります。曇天だと花がつぼみのままぽとりと落ちることがあります。また、つるの伸びる勢いが強すぎるときも、同様の現象が起こります。
非常に生育旺盛で丈夫なので公園などに植えられます。耐寒性はあまりないので、寒冷地には不向きです。寿命が長く、金沢市の玉泉園にある古木は豊臣秀吉の時代に朝鮮半島から持ってきたものと言われています。漢方では花を薬として用います。
鉢植えなどで出回るヒメノウゼンカズラは別属の植物で、ノウゼンカズラの仲間ではありません。
由来
属名のカンプシスはギリシア語の「曲がる」に由来し、雄しべの形に由来します。種小名のグランディフロラは「大きな花の」の意味です。
和名は漢名の凌霄(りょうしょう)が元となっています。凌は「しのぐ」霄は「天空」という意味で、つるをぐんぐん上に伸ばす姿から来ているのでしょう。凌霄から『本草和名』の乃宇世宇(ノウセウ)を経てノウゼンと、転訛していったとされます。カズラはつる植物のことです。
主な種類
〔〕内は学名、C.はCompsisの略
ラディカンス〔C. radicans〕
別名アメリカノウゼンカズラ。北アメリカに分布するノウゼンカズラの仲間です。ちなみに、ノウゼンカズラ属の野生種は本種とノウゼンカズラの2種しかありません。花色は赤オレンジで花茎は短く垂れ下がりません。黄色い花を咲かせる園芸品種があります。生育旺盛でつるは10mにも伸びます。
タグリアブアナ〔C. × tagliabuana〕
ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラの雑種です。花の形はノウゼンカズラ、色はアメリカノウゼンカズラの性質を強く受け継いでいます。代表的な品種の’マダム・ガレン’は赤みの強いオレンジ色での花を咲かせます。
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カレーバイン(ビグノニア)
生育旺盛なつる性の花木。花はカレーのようなスパイシーな芳香を放つ。