ヤサシイエンゲイ

シンプルビューティー

リカステ

リカステ
科名:ラン科
学名:Lycaste
原産地:中米~南米
草丈:30cm-80cm
開花期:2月~5月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(むずかしい)

くわしい育て方

〔〕内は学名、Lyc.はLycasteの略

リカステとは

キューバ、メキシコ、ペルー、ブラジルなど中南米に分布するランの仲間で、およそ25~30種の仲間が知られています。樹木の幹や枝、ときには崖や岩の上に根を張り付かせて自生します。地際が卵形に大きくふくらんで球根のようになり(この部分を「バルブ」と言います)、その先端に縦じわのあるアンバランスなほど大きな葉を3~4枚付けます。休眠期になると葉を落とす落葉性のものが多く、葉の落ちた跡は鋭いトゲ状になります。毎年新しいバルブを出して、成長して株が大きくなっていくと、バルブがたくさん連なった姿になります。

株元から花茎を伸ばして、その先に1輪の花を付けます。花は立派ながく片が上と左右の3方向に大きく開いて全体が正三角形に見えます。花びらは中心あたりに3枚付きますが、がくより小さいです。シンプルかつ清楚で美しい花です。花の大きさは4cm~15cm、色は黄色、白、ピンク、緑、赤褐色などがあります。掛け合わせて作られた園芸品種(交配種)もたくさんあり、非常にバラエティーに富んだ仲間があります。ちなみに、日本はリカステの育種が盛んで、世界トップクラスのノウハウ・技術を持っています。

生育環境で低地性と高地性の2タイプに分けられます。低地性は丈夫で比較的つきあいやすい種もありますが、高地性は冷涼な気候を好んで暑さを嫌がり、育てにくい種が多いです。リカステの名前はギリシア神話に登場するトロイ王の娘リュカステにちなみます。ラベルなどに書く際の略号は「Lyc.」です。

仲間 

アロマティカ 〔Lyc. aromatica〕
メキシコやグアテマラの雨が多い森林地帯に自生します。花は径6cm前後、色は明るい黄色で芳香を放ちます。リカステの中ではつきあいやすい強健種です。

スキンネリ〔Lyc. skinneri〕
メキシコ、グアテマラ、ホンジュラスに分布します。野生種の中では、最も花が大きくて美しいです。花色は白に近いごく淡いピンク色で、大きさは径15cmになります。 冷涼な気候を好み、暑さは苦手です。グアテマラの国花、モンハブランカは本種。

トリコロル〔Lyc. tricolor〕
コスタリカ、パナマに分布します。花径はおよそ6cmでがくは淡い緑色、花びらは白地に紫がかったピンク色の斑点が入ります。

関連するページ
リカステの育て方
ランの仲間