雄大な青紫花穂の大型草花
ロシアンセージ
科名:シソ科学名:Perovskia原産地:南西アジア-チベット別名:ペロフスキア草丈:80cm-1.5m主な開花期:7月-10月難易度 (育てやすい) |
ロシアンセージとは
草丈が1mを超す大型の植物で、毎年花を咲かせる宿根草(しゅっこんそう)です。細長くて丈夫な茎を株元からたくさん茂らせ、夏〜秋にかけて青紫色の花をたくさん咲かせます。葉茎には柔らかい白毛が生えており銀白色がかった緑色に見えます。茎葉はこすると爽やかな芳香があります。
ロシアンセージの仲間は南西アジア〜チベット(アフガニスタン周辺)にかけて約7種が分布し、ロシアには分布しません。また、ハーブとして扱われるセージとは(科が同じだけで)縁はなく仲間でもありません。草姿や茎葉に芳香があるところなどから、セージを連想して名付けたのかもしれません。学名(属名)のペロフスキアはロシアの植物学者の名前に由来します。
品種・仲間
( )内は学名。P.はPerovskia(ペロフスキア)の略
日本で主に栽培されているものはP.アトリプシリフォリア(P.atriplicifolia)とP.アブロタノイデス(P.abrotanoides)の2種を掛け合わせた系統のものだと思われます。その中から優れた品質のものが選ばれ、いくつかの園芸品種になっており、代表的なものにP.ブルースパイヤー(P. 'Blue Spire')があります。
育て方
栽培カレンダー・生育サイクル1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え付け |
肥料 |
手入れ・季節の作業ポイント
開花期は枯れた花を摘み取ります。面倒くさい場合はひととおり咲き終わった茎を先端から1/3〜半分くらいに切り戻しても良いでしょう。夏頃に切り戻しておくと、秋に再び花を楽しむことができます。
冬は落葉して地上部は茎を残して休眠します。冬の間に地際から10cmほど残してばっさりと茎を切り落とします。地際で切り落としても良いのですが、少し茎を残しておいた方が芽がたくさん出て来てよく茂り、開花期にはボリュームのある姿になります。休眠期の茎(と花穂)だけの姿も比較的きれいで楽しめるので、落葉早々茎を切り落とす必要はなく、作業は春に芽が出る前(できれば2月いっぱい)までに行えばよいです。
日常の手入れ・日当たり
日当たりと水はけのよい場所を好み、暑さ、寒さともに強いです。
水やり・肥料
肥料はほとんど必要なく、やせ気味の土地でもよく育ちます。春に芽を出す3月頃に化成肥料などを株元にまきます。
用土・植え替え
砂礫の混じったやせ気味の土地でよく育ちます。肥沃な土地でも育ちますが、茎葉が必要以上に伸びて倒れやすくなります。やせ気味のほうが枝が伸びすぎずにしまった姿で花を咲かせます。また、多湿が苦手でじめじめした土壌ではうまく育ちません。
かかりやすい病気、害虫
特にありません。
ふやし方・楽しみ方
さし木でふやすことができます。さし木の適期は5月-6月、春に伸びた茎を先端から数節で切り取って土に挿します。
銀白色の葉と青紫色の花のコントラストがいかにも涼しげです。茎をたくさん出してよく茂り、草丈も高くなるので地植えが最適です。場所はとりますが大株は庭のメインにもなります。コンテナ植えでも栽培できますが、地植えに比べると、(大きさやボリュームなど)よく育たない場合があります。大きくなるものの全体的にパステル調の色彩で過度な主張や重苦しさはなく、他の花ともあわせやすいです。