サルビア・ミクロフィラの育て方
- 科名
- シソ科
- 学名
- Salvia microphylla
- 別名
- チェリーセージ
- 原産地
- アメリカ南部 メキシコ
- 大きさ
- 50cm~1.5m
- 主な開花期
- 5月~11月
- 耐寒性
- ややよわい(霜・凍結注意)
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
〔〕内は学名、S.はSalviaの略。
アメリカ南部・メキシコに分布する低木性のサルビアで、近縁種のサルビア・グレッギー〔S. greggii〕とまとめて、チェリーセージと呼ばれることが多いです。 大きくなると高さは1.5mほどになり、こんもりと大きく茂ります。茎の先端から花穂を伸ばして、ちらほらと花を付けます。1度に咲く花数は少ないですが、茂ってくるとたくさんの花穂を出し、初夏~秋まで咲き続けます。基本種の花色は鮮やかな緋色で非常目立ちます。葉は軽くもむと甘みのあるフルーツのような香りを放ち、ハーブティーやポプリに利用できます。
園芸品種はマゼンタや紅など赤系統の花色が多いですが、白、ピンクなどの花を咲かせるものもあります。 日本でよく普及している品種に、緋色と白のツートンカラーが可愛らしい’ホット・リップス’があります。 近縁のグレッギーも基本種の花色は緋色で、園芸品種には白やピンクのほか、オレンジ色の花を咲かせる’デザート・パステル’があります。
花色のよく似た仲間にサルビア・エレガンス(パイナップルセージ)〔S. elegans〕があります。
育て方
- ・冬は株元を保護して、霜や凍結から守ります
- ・枝が伸びたら適宜切り詰めます
- ・冬や夏に枝を切る作業は避けます
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月~5月 / 9月~10月 |
---|---|
肥料 | 5月 / 9月 |
日常の手入れ
枝を切る作業
冬に枯れた枝は春に霜の心配がなくなった頃に株元近くまで切り詰めます。切り詰めないと、枝の高い位置から芽を吹いて、全体のバランスが悪くなります。
また、細かい枝がよく茂るので風通しをよくするために、花を一通り楽しんだ夏前にも切り戻しを行います。夏前に刈りこむと秋にはまた花を咲かせてくれます。
数年経過した太い枝は花付きの弱い細い枝を出すことが多いので、そのような枝があれば、株元近くまで切り詰め、若い枝を出させるようにします。
芽吹く力は強いので切り過ぎてどうにかなると言ったような失敗は少ないですが、夏は暑さで、冬は寒さや霜で切り戻した後に出てくる芽が傷むことがあるので、作業は避けます。
園芸品種、ホット・リップスについて
赤と白とのツートンカラーの花を咲かせるホットリップスは、気温などの条件によって花色が変わります。気温の高い時期には赤、低温時には白の単色になりやすいです。
日当たり・置き場所
日なた~半日陰でよく育ちます。夏は暑さでいったん花が咲きやむことがあります。暑さには比較的強いですが、鉢植えは夏の間、風通しのよい半日陰の方がよいでしょう。
冬は株元を腐葉土などで厚めに覆って、霜や凍結から守ります。鉢植えの場合、ベランダなどの寒風や霜の避けられる場所に置きましょう。
水やり・肥料
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は水やりの回数を減らして乾かし気味にします。地植えは植え付け直後と、夏にひどく乾燥するとき以外は特に水やりは要りません。
さほどたくさんの肥料は要りませんが、よく枝が伸びて開花期間も長いので定期的に与えたほうがよいです。春に新芽が伸びてくる頃と、暑さが過ぎた頃に適量の固形肥料を施します。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
水はけがよく適度な保水性のある土が適しています。
ふやし方
さし木で増やします。適期は6月頃です。
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