シナサワグルミの育て方
- 科名
- クルミ科
- 学名
- Pterocarya stenoptera
- 別名
- カンボウフウ
- 原産地
- 中国
- 大きさ
- ~25m
- 主な開花期
- 5月
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
中国中南部原産の落葉高木で、日本には明治15年に渡来しました。街路樹のほか、緑陰樹として公園にも植えられています。樹上から無数に垂れ下がる花穂(果穂)が印象的で、初夏~秋は比較的目に付きやすい樹です。樹高は20m~25mに生長する高木です。樹皮は灰褐色で、縦に大きく裂けます。
葉は小葉が軸に沿って左右に並んで1枚の葉を形成する複葉で、枚数は偶数のこと(偶数羽状複葉)が多いですが、奇数(奇数羽状複葉)になることもあります。小葉は葉の縁にギザギザがあり、葉軸にはヒレのような翼(よく)がつきます。枝への付き方は左右交互の互生です。
開花期は5月で、雌花と雄花があり、どちらも房状につきます。雌花は長い穂状で春に伸びた短枝(一年枝)の先から垂れ下がります。雄花はしっぽ状で昨年伸びた枝(前年枝)の先端にぶらさがります。
雌花は花後に実を付け、花穂の長さが20cm~40cmになります。実(堅果)は左右に幅の狭い三角の翼を付け、秋に熟します。
名前の由来
中国原産のサワグルミという意味です。サワグルミは日本の山野に自生する、同じ仲間の樹木です。
属名のプテロカリアは「翼のある果実」、種小名のステノプテリスは「狭い翼がある」という意味です。中国名から、カンポウフウ(嵌宝楓)とも呼ばれます。
近い仲間
〔〕内は学名 P.はPterocaryaの略
よく似た仲間にサワグルミ〔P. rhoifolia〕があります。区別するポイントは翼で、サワグルミの葉軸には翼がありません。また、実の左右に付く翼は丸くて幅があり、明らかに形が違うので、実のついている時期は、こちらのポイントをおさえておくと便利です。サワグルミは街路樹などに利用されることは通常なく、街中で見ることはまずないと思います。
育て方
- ・湿潤地が適します
- ・北海道以南で植栽可能
- ・庭木にはあまり向かない
●ポイント
栽培カレンダー
日常の手入れ
強剪定にも耐えるので、スペースのない場所では、切り詰めて仕立てる事もできます。ただ、狭い場所で無理に育てる必要はないでしょう。
庭木にできなくはないですが、自然樹形で育てるならスペースが必要です。枝を横に伸ばし、大きく葉を広げるので、緑陰樹にはぴったりでしょう。
日当たり・置き場所
日当たりの良い湿潤地が適していますが、特に場所を選ばずによく育ちます。
かかりやすい病害虫
ときおりケムシ類が見られますが、それ以外はあまりありません。
植え付けと用土
耐寒性は比較的強く、北海道以南で植栽できます。
ふやし方
タネをまいてふやします。
その他の画像
関連する植物
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クルミ
クルミ科 難易度★★★☆☆
雄花と雌花の咲く時期に時間差があるので、複数の品種を植えます