トウガラシ
- 科名
- ナス科
- 学名
- Capsicum annuum
- 別名
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- 原産地
- 熱帯アメリカ
- 大きさ
- 高さ60cm~80cm
- 開花期
- 6月~8月
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
熱帯アメリカ原産の植物です。春にタネをまくと初夏~秋にかけて開花して実を結び、霜が降りる頃に枯れる「春まき一年草」です。寒さに弱く、耐寒性はありません。
激しく辛いハバネロ、日本でも馴染み深いタカノツメ、辛くないピーマンやシシトウ、パプリカなど様々なものが知られています。これらすべてがトウガラシの仲間です。ちょっと難しく言うと、すべて学名でカプシクム・アンヌムと呼ばれる1つの種の変種や園芸品種になります。
形も細長かったり丸かったりと色々です。香辛料や野菜としての扱いがポピュラーですが、観賞用に改良された花壇や鉢植え向きの品種もたくさんあります。
名前の由来
属名のカプシクムはカプト(噛む)に由来し、果実に辛味があることによるとか、カプテン(貪食:むさぼり食べること)の意で、果実が食欲をそそるところから来ている、など諸説あります。種小名のアンヌム一年生を意味します。トウガラシ属は枯れずに何年も生きる多年生の種が多い中、本種は一年生なのでこの名前が付いたのでしょう。
観賞用トウガラシ
観賞用のトウガラシは江戸時代には既にあったとされています。古くから栽培されているものに、ゴシキトウガラシという品種群があります。ひとつの株で色づき具合の異なる果実が美しいコントラストを演出します。淡い黄色から徐々に真っ赤に色づいていきます。代表的な品種に果実に紫色が混じる『五色旭光』があります。
その他にも、小さな円錐形の果実がかわいらしい『夢祭り』、果実が黄色く色づく『花祭り』、葉っぱも果実も黒に近い紫色の『ブラックパール』、葉っぱに白や紫の模様が入る『ホットパープル』などがあります。
似ているもの
別種のフルテスケンス種〔C. frutescens〕も香辛料とて広く利用されています。沖縄のシマトウガラシやタイのプリッキーヌはこちらになります。多年生で年々生長して、大きく茂ります。
丸っこい果実がオレンジ色に色づくフユサンゴ〔Solanum pseudocapsicum〕は一見、鑑賞用トウガラシのようですが、ナスの仲間(ソラナム属)でトウガラシではありません。種小名のプセウドカプシクムは「偽りのトウガラシ」の意です。