巨大なアザミのような花

アーティチョークとは

キク科 「あ」からはじまる植物

アーティチョーク
この植物の育て方
科名
キク科
学名
Cynara scolymus
別名
チョウセンアザミ
原産地
地中海沿岸
大きさ
高さ1.5m~2m
開花期
6月~8月
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

地中海沿岸原産の毎年花を咲かせる多年草です。大形の草花で丈は2mを超すこともあります。主な開花期は初夏~夏で、アザミに似た紅紫色の花を咲かせます。葉っぱは深いぎざぎざが入り、茎は極太で、根っこはごついです。全体的にアザミに似た姿ですが、トゲはありません。冬前になると寒さに備えて地面に葉をべちゃっと広げたロゼット状になり、春に暖かくなると茎を立ち上がらせます。

ウロコのような萼が重なった若いつぼみが食用となります。つぼみと言っても大きさはソフトボール大で、萼もギターピックのようです。

名前の由来

属名のCynaraはギリシア語のkyon(イヌ)に由来し、総苞のトゲがイヌの歯に似ているからとされます。種小名のscolymusはギリシア語でアーティチョークのことを指す言葉です。

和名はチョウセンアザミですが、原産地は地中海沿岸で日本に入ってきたのもオランダ経由と言われており、由来はよくわかりません。


野菜として

C.はCynaraの略

日本ではあまり馴染みがありませんが、ヨーロッパやアメリカではポピュラーな野菜です。つぼみを茹でて、少し肉厚になった萼やつぼみの芯を食べます。萼をすべてひっぺがえした芯の部分「アーティチョーク・ハート」は軟らかくてたっぷり食べ応えがあります。デンプン質でほくほくしており、ソラマメとクリを合わせような風味があります。古くから野菜として親しまれ、改良された品種もたくさんあります。日本では江戸時代中期に栽培されていた記録がありますが、広まらなかったようです。

同じ仲間のカルドン〔C. scolymus〕も野菜として利用されています。つぼみの他、日を遮って軟らかく育てた(軟白した)若葉も食べられます。両者は似ていますが、カルドンはアーティチョークと違いトゲがあるので見分けは簡単です。

関連する植物