ヤサシイエンゲイ

カトレアの育て方

カトレアラン科 学名:Cattleya 用途 鉢植え
難易度 バー バー バー バー バー(ふつう)
 ~ バー バー バー バー バー(むずかしい)
耐寒性 バー バー バー バー バー(ややよわい)

中央~南アメリカに分布するランの仲間で、木の枝や岩の上に自生する着生種です。ランの中では最もメジャーなもののひとつで、気品と派手さをもつ美しい花が多くの人を魅了します

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
種によって異なります
植え替え
      バー         バー      
肥料
    バー バー バー バー バー バー      
季節・日常の手入れ ポイント
生育サイクル

花の咲く時期で冬・春咲き、夏・秋咲き、不定期咲きに分けられます。基本的に春から秋に生長して、冬は休眠しますが、やや生育サイクルが異なります。それぞれのタイプを見ていきましょう。

オーソドックスな冬・春咲き
春に出た新芽が秋に肥り、その後花芽が出てきて、冬から春に花を咲かせます。春から秋の生育期、バルブの肥る秋の充実期、花の咲く冬~春の休眠期に分けられます。冬に開花させるにはある程度の気温が必要で、冬咲き種でも開花が春以降にずれ込むことも多いです。ポイントは冬の保温と、生育期に作り込んで、バルブをしっかり育てることです。

育てやすい夏・秋咲き
秋から冬に新芽を出して、ある程度の大きさに生長したら花芽を伸ばして夏~秋に開花します。冬・春咲きと違い、バルブが肥大しきる前に開花するのが特長です。気温の高い時期に咲くので、開花のために保温は必要なく、日本の気候に合っていると言えます。その点では育てやすいともいます。

不定期咲き
花後の処理不定期咲きは色々な種が掛け合わさった交配種やミニ・ミディカトレアによく見られます。新芽を年に数回だして、その都度開花します。種によっては年2~3回開花します。冬・春咲きに準じます。

花後の処理

花が枯れてきたら花を花茎の下から切り落とします。シース(鞘)から花茎が出ている場合はシースごと切り落としてかまいません。葉っぱやバルブは次の新芽が育つために大切なので、決して切ってはいけません。

日当たり・置き場所
春から秋の置き場所

最低気温が15℃以上ある場合、基本的に戸外で育てます。たっぷりと日に当てますが、強い直射日光に当たると葉が部分的に茶色く枯れてしまうので、真夏は明るい日陰に移動させるか、遮光ネットを使う場合は30%~50%遮光します。

そんなにたくさん葉を出す植物ではなく、葉の状態はそのまま生育に影響するので、大切にしましょう。その後の花つきに大きく影響します。耐寒性同様、日射しで葉が傷みやすい種とそうでないのがあります。慣れてくれば、自分なりに置き場所を工夫して、日射しを調節すれば良いです。一概には言えませんが、日照不足になると葉の緑色が濃くなりがちです。暑いとバテ気味になる種もあるので、夏はできるだけ熱の溜まらない場所がよいです。

同じくらい大切なのが風通しです。可能なら、春から秋は戸外の風通しの良い場所に吊して育てます。カトレア類はもともと木の上などに生えるので、そのような環境が好きなようです。

冬の置き場所

種によって耐寒性はまちまちですが、7℃~10℃あれば問題ないです。15℃~20℃あれば冬でもゆっくりと生長します。冬は自ずと室内に置くことになります。

つぼみを生長・開花させるには18℃前後の気温が必要なので、冬に花芽を出している種はできるだけ保温します。乾燥するとつぼみが傷んで枯れてしまうので、湿度にも気をつけましょう。

水やり・肥料
水やり

春から秋の生育期は植え込み材料の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬の休眠期は乾き気味が良く、表面が乾いて数日待ってから与えます。冬に乾き気味にするのは、低温で生長せずに生育期ほど水を必要としないからです。

肥料

肥料は春から秋口まで薄めた液体肥料を月2回程度与えます。同時に5月頃に固形肥料を少量与えます。肥料はさほど要らないのですが、少量を確実に与えると株が充実します。夏にバテて生育が弱っている場合は、秋に涼しくなるまで液肥をストップします。

用土
水ゴケ、ヤシ殻チップ、バークチップなどで植えます。水ゴケを使う場合は、通気性の良い素焼き鉢を用います。プラスチック鉢+水ゴケだと乾きにくく、多湿になることがあります。慣れていない時期は水やり管理のやりやすい素焼き鉢+水ゴケが失敗が少なくて良いと思います。

植え込み材料を使わずに、コルクやヘゴ板に固定して栽培する方法もあります。

植え替え・植え付け
植え替えの時期

次に出てくる新芽が鉢外にはみ出しそうなら、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをします。なぜそのタイミングに植え替えるかというと、新芽がある程度大きく成長したあと、その付け根から新しい根をいっせいに伸ばします。そんなとき新芽が鉢からはみ出ていたら根が鉢外に盛大にはみ出します。根は空気に触れるのが好きなので、生育上は特に問題ないのですが、露出していると折りやすいのでやっぱり、ある程度は鉢内に収まるようにした方が良いです。だから、新芽がはみ出しそうなら植え替えた方が良いです。不定期に芽を出す種も多いですが、おおむね4月頃が植え替えの適期です。夏咲き種は花後の9月頃が適期です。

植え替えの注意点

根がびっしり張っていて鉢からどうしても抜けない場合、鉢を割ってしまいましょう。また、根が長く伸びすぎて収まらない場合、無理に曲げると折れてしまうので鉢外に出しておき増そう。

ふやし方
株が大きくなったら株分けでふやすことができます。ただ、株分けすると株が傷んでいったん生育が衰え、新しくできるバルブが小さくなって花が咲かない場合もあります(作落ちと言います)。適期は植え替えと同じです。

かかりやすい病害虫
ウイルス病
ハサミなどの器具を経由して、ウイルス性の病気に感染します。かかると正常に生長しなくなり、しかも治療できません。他の株にも移る可能性があるので、残念ですが処分するか隔離します。花茎を切ったり株分けの際は注意しましょう。

ナメクジ
新芽や花がナメクジに食べられます。ナメクジ用の誘殺剤や忌避剤を用いましょう。

まとめ 
日射しと風通しが大切、吊して育てるのが一番よい
真夏は葉が焼けて傷むので遮光します
耐寒温度は種によって違いがありますが、目安は7℃~10℃

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