- 科名
- サトイモ科
- 学名
- Anthurium
- 別名
- ベニウチワ など
- 原産地
- 熱帯アメリカ
- 大きさ
- 30cm~80cm
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
熱帯アメリカに600種類以上が分布します。地面に根を下ろす地生種や、気根という根を茎から出して、樹木などに張り付いて生長する着生種があります。形態も種によっていろいろで、鉢植えでよく見られる直立性のほか、つる性もあります。園芸では用途別に葉を鑑賞するものと花を観賞するもの、実を鑑賞するものなどに分けられ、主に観葉植物や鉢花、切り花として扱われます
長い軸を伸ばしてその先に1枚の葉を付けます。表面がビロード状に鈍く輝き、葉脈の色がくっきりと浮き出て美しいものが多いです。形は種により様々で、大きなものでは長さ1mになります。
花は棒状の肉穂花序(にくすいかじょ)と花びらのような仏炎苞(ぶつえんほう)からなっています。花の本体が肉水花序で目立つ仏炎苞は葉っぱが色づいたものです。仏炎苞は赤や白、紫、ピンク、緑、黄緑などがあり、鑑賞価値が高く切り花や鉢花として利用されるものから、地味で目立たないものまであります。厚みがあってろうのような光沢をもち、ハート型、卵形、細長くとがった形などがあります。花後に白や赤の球状の果実を房状につけ、美しい種もあります。
アンスリウムの名前は、ギリシア語のアンサス(花)とオウラ(しっぽ)からきており、肉穂花序の姿にちなみます。
花を鑑賞するタイプ
〔〕内は学名 A.はAnthurium の略。
アンドレアヌム〔A. andreanum〕
和名オオベニウチワ、コロンビアに分布します。葉の軸を80cmほど伸ばして30cm前後の卵形の葉を付けます。切り花需要から、多くの園芸品種が作られています。
シェルツェラヌム〔A. sherzeranum〕
和名ベニウチワ、コスタリカやグアテマラに分布します。アンドレアヌムに比べるとやや小型です。肉穂花序はオレンジ色や赤色で、大きく曲がって輪状になります。
一般的に流通しているものは、上記2種の園芸品種が多いです。
葉を鑑賞するタイプ
ペダトラディアツム〔A. pedatoradiatum〕
和名ヤツデウチワ、メキシコ原産。葉がいくつかに切れ込み、他のアンスリュームとは異なった姿がユニークです。葉色は濃緑色で、表面に光沢があります。
ワロックエアヌム〔A. warocqueanum〕
別名ナガバビロードオオウチワ、コロンビア原産。葉は表面がビロード状で独特の光沢があり濃緑色、葉脈がくっきりと白く浮き出ます。葉は大きくなると長さ1m近くになります。
実を鑑賞するタイプ
スカンデンス〔A. scandens〕
西インド諸島~エクアドル原産。半つる性で他の樹木などの上をよじ登るように伸びていきます。2cm~3cmの果実を房状に40コ程度つけ、熟すと白色になります。変種のビオラセウム〔var. violaceum〕は果実がやや小さく、熟すと藤色になります。
ベイケリ〔A. bakeri〕
コスタリカ、グアテマラ原産で2cm前後の果実が熟すと光沢のある赤色になり美しい。
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