育て方はこのページの下
- 科名
- ユリ(キジカクシ)科
- 学名
- Asparagus
- 用途など
- 鉢植え ハンギング
- 開花期
- 6月~7月
- 大きさ
- 50cm~3m
- 耐寒性
- ややよわい(3℃以上)
- 難易度
- ★☆☆☆☆(やさしい)
育て方
- 真夏以外はよく日光に当てる
- 根がよく張るので、できれば毎年植え替える
- 耐寒温度は3~5℃程度
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 5月~6月 |
---|---|
株分け | 5月~6月 / 9月下 |
肥料 | 4月下~10月 |
はじめに
アスパラガスは葉の代わりに茎が平たく変化した「葉状茎」をもっています。これは乾燥した土地で水分の蒸発を抑えるために発達したのではないかと言われています。葉に比べると茎は外気の影響を受けにくいからです。葉状茎は他の植物の葉と同様に光合成を行うことができます。また、このページでは便宜上、葉状茎のことを「葉」と記載しています。
日常の手入れ
切り戻し
茎が伸びて草姿が乱れてきたり大きくなりすぎたら適当に切り詰めます。生育期間であれば株元からすべての茎をばっさりと刈り込んで新芽を出させて、新しい茎葉に更新するのも良いでしょう。新芽は茎の付け根や地下からもにょっきり伸びてくるので、多少短く切り戻しても問題ありません。
株のそうじ
枯れた茎や下葉の落ちた茎は根元から取り除き、常に株をキレイにしておきましょう。枯葉などは見た目が悪くなるだけではなく、病気や害虫の元となるからです。
日当たり・置き場所
一年を通してできるだけよく日に当てて育てます。日照不足になると茎が間延びしてひょろひょろになったり、葉が落ちます。真夏は直射日光に当てると葉焼けを起こすことがあるので明るい日陰に移動させましょう。日によく当てることが葉を美しく保つコツです。
耐寒温度は3~5℃です。冬は室内の日当たりの良い場所に置きましょう。寒さで葉が枯れ落ちてしまうことがありますが、根が生きていれば春に新芽を出して復活します。
冬に枯れても…
冬に地上部分が枯れてしまっても、茎を軽く引っ張ってみて、簡単に抜けないようであれば根が生きている可能性が強いのであきらめずに管理を行いましょう。
水やりと肥料
水やりは、土の表面が乾いてから与えるようにします。アスパラガスは乾燥に対する適応能力が強く、根の所々がダンゴ状にふくらんで水分を蓄えられるようになっています。逆に過湿に弱いので水のやりすぎには注意し、長雨の時期は雨の当たらない場所に置きましょう。ただ、極端に乾燥させてしまうと葉が黄変して枯れてしまうことがあるので、乾きやすい夏の水やりには気を付けましょう。
生育期に肥料が切れる生長が鈍り、葉色が悪くなります。月2~3回液体肥料を与えるか2ヶ月に1回、固形肥料を施します。肥料は生育や葉色を見て回数を加減しましょう。
適した土
水はけが良い土が適しています。赤玉土6:腐葉土2:川砂2の割合で混ぜた土を使います。
植え替え・植え付け
根の生育が非常に旺盛で、ほおって置くとすぐ根づまりを起こしてしまうので、毎年植え替えを行います。鉢から抜いた株は古い土を1/3ほど落として、古い根を切り詰めて一回り大きな鉢に植え替えます。同時に伸びすぎた茎葉も整枝するとよいでしょう。鉢を大きくしたくない場合は植え替え時に株分けをします。植え替えの適期は5~6月です。
ふやし方
株分け、タネまきでふやすことができます。
株分けは5~6月、9月下旬が適期です。鉢から抜いた株は根を傷めないように古い土を可能な限り落として株を2~3つに分け、それぞれを鉢に植え付けます。あまり細かく分けると、その後の生育が衰えることがあるので、ざっくりと大きく分けるのがコツです。株分けしてすぐは乾かさないように日陰で管理し、徐々に日に馴らして通常の管理に戻します。
タネは赤く熟した果実から採りだして川砂にまいて発芽まで乾かさないように管理します。発芽適温は15℃前後です。
かかりやすい病害虫
害虫:ハダニ カイガラムシ
春~秋にかけてハダニが発生し、吸汁して植物を弱らせます。繁殖が旺盛なので見つけ次第薬剤を散布して駆除します。乾燥した環境で発生しやすいので、茎葉に霧吹きで水をかけて湿度を高めて予防します。
風通しが悪いとカイガラムシが発生する事があります。幼虫は比較的薬剤が効きやすいので早期発見、早期駆除が大切です。薬の効きにくい成虫は歯ブラシなどでこすり落とす物理的な方法が効果的です。
関連する植物
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アジアンタム
ワラビ科 難易度★★★☆☆
繊細で細かい葉がレースのようで美しい。乾燥させると葉がちりちりになり枯れる