エリア パンネア
- 科名
- ラン科
- 学名
- Eria
- 別名
- -----
- 原産地
- 日本~インド ニューギニア~オーストラリア
- 大きさ
- 5cm~40cm
- 主な開花期
- 主に春から夏
- 耐寒性
- 種により異なる
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
熱帯~亜熱帯アジアを中心として、約500種類が分布する小型~中型のランです。分布範囲は広く、西は九州南部から台湾・中国を経て東南アジア、インドまで、南はニューギニアを経てオーストラリアに至ります。
多くは樹木の幹や枝に張り付いて生活する着生種ですが、まれに地面に根を下ろす地生種も見られます。葉は平たいだ円形のものや肉厚で棒状のものなど様々で、株の姿や形態も種(しゅ)によって大きく異なり変化に富んでします。
名前の由来
エリアの名前はギリシア語のエリオン(羊毛)に由来し、茎葉や花にもふりとした細かい毛が生えるところにちなみますが、すべてがそうというわけではなく全く毛の生えない種もあります。
パンネア〔Eria pannea〕
インド~中国原産で、比較的よく栽培されています。花や葉など植物全体に白い綿毛が生えます。草丈は5cm~15cmで主な開花期は春です。花色はオレンジで、大きさはおよそ1.5cm、芳香があります。
オバタ(リュウキュウセッコク)〔Eria ovata〕
日本南部、台湾、フィリピン、ボルネオに分布します。草丈は30cmを超し、エリアの中では大型の部類に入ります。主な開花期は夏で、長く伸びた花茎に黄色い花を穂状にたくさん咲かせます。リュウキュウセッコクの和名で知られていますが、セッコクの仲間ではありません。
レプタンス(オサラン)〔Eria reptans〕
日本南部、台湾に分布します。草丈は5cm~10cmで主な開花期は夏です。バルブの先端から花茎を伸ばしてその先端に1輪の花を咲かせます。花色は白で中心が赤褐色、大きさはおよそ1.5cmです。
フラバ〔Eria flava(=pubescens)〕
東南アジア原産。主な開花期は春です。直立した花茎に緑黄色の花が5~10輪程度咲きます。花茎や萼片の裏側に白い綿毛が生えます。
育て方
- やや寒さが苦手
- 枯れた花穂はできるだけ切り落とし、風通しをよくする
- 肥料は春~秋、定期的に与える
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月 |
---|---|
肥料 | 4月~9月 |
置き場所
強い日射しは乾燥してしまうので苦手です。春と秋は30%、夏は60~70%の遮光を行います。冬は特に必要ありませんが、日射しが強い場合は30%程度の遮光を行います。日射しが強いと葉が黄色く変色して枯れてきますので、日陰に移動させます。限度はありますが、比較的うす暗い場所でも良く育ちます。
冬越し
低温性のものと高温性のものがあり、それぞれに耐寒温度が異なります。低温性のものは比較的寒さに強いですが、それでも最低7~8℃(できれば10℃)、高温性のものは13℃~15℃必要です。
水やり
根が細くて乾燥に弱いので用土(水ゴケを用いるのが一般的です)の表面を触ってみて乾きかけていたらたっぷりと水を与えます。特に春~秋の生育期間は乾きやすいので水切れしないよう注意が必要です。冬は低温で生育もほとんどしませんので水やりの回数は控えめにして、やや乾かし気味に管理します。低温下で用土が湿潤な状態が続くと根がひどく傷むことがあります。
また、空気中の湿度が高い環境を好みますので霧吹きなどで水をかけてできるだけ周りの湿度を高く保ちます。強い乾燥を避けできるだけ高い湿度の環境をつくることがエリアを育てる上で大切なポイントのひとつです。
肥料
春~秋の生育期は薄めの液体肥料(2000倍)を月1回与えます。肥料が濃いと根が傷むことがあるので気をつけましょう。固形の肥料を用いる場合は、春に生育を始めた頃、1回与えます(それ以上必要ありません)。
植え替え・ふやし方
素焼き鉢を用いて水ゴケで植え付けます。作業の適期は4月頃です。植え替えと同時に株分けでふやすことができます。
関連する植物
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オサラン
ラン科 難易度★★★☆☆
日本の野生ラン。風通しのよい半日陰を好み、湿度の高い環境でよく育ちます。