バルボフィラム
Bulb. ロビィ
- 科名
- ラン科
- 学名
- Bulbophyllum
- 別名
- -----
- 原産地
- 世界の熱帯・亜熱帯
- 大きさ
- 種によりまちまち
- 開花期
- 種により異なる
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
※〔〕内は学名、Bulb.はBulbophyllumの略
東南アジアを中心として、世界の熱帯・亜熱帯に広く分布するランの仲間です。日本にもムギラン〔Bulb. inconspicuum〕をはじめ、数種類が自生しています。ランの中でも大所帯で、1000種以上の野生種が知られています。名前はギリシア語のボルボス(bolbos:球茎)とフィロン(phyllon:茎)の合成語で、草姿に由来します。
花の姿や大きさなど、種によってその形は大きく異なります。草姿は地際にバルブと呼ばれる球根のようなものがあり、その先端に厚みのある葉っぱを1枚付けるのが基本です。これがいくつもつながって1つの株になっています。
花の咲く時期も種によりまちまちです。花姿は一般的に美しいと言うより、おもしろいものが多いです。広く受け入れられるかというと、やや難しい感じもします。しかし、それこそがバルボフィラムの魅力と言えるかもしれません。比較的よく栽培されていて、花もきれいなものにバルボフィラム・ロビィ〔Bulb. lobbii〕があります。
近い仲間(属)にキロベタルム〔Cirrhopetalum:略号Cirr.〕があり、分類によってはバルボフィラムに入れられることもあります。
主な種類
バルビゲルム〔Bulb. barbigerum〕
熱帯アフリカのシエラレオネからカメルーン、コンゴに自生します。ワインレッド色の小さな花を1本の花茎に複数咲かせます。唇弁(花の一部)の先端に黒紫色の長毛がふっさり生えており、わずかでも風を受けると、かくんかくんと揺れ動きます。本種に限らずバルボフィラムは唇弁がゆらゆらと揺れる種が多いので、そこも魅力のひとつかもしれません。
ディアレイ〔Bulb. dearei〕
フィリピン、ボルネオ、マレーシアに分布します。花は径4cmほどで芳香があり、花茎の先端に1輪咲かせます。風を受けると唇弁がゆらゆらとよく動きます。
グランディフロラム〔Bulb. grandiflorum〕
スマトラからボルネオを経て、ニューギニアまで分布します。花は緑地で褐色の網目が入ります。花の一部は帯状に長く、ややねじれます。何ともつかみ所のない花姿。グランディフロラムは「大きな花の」の意味で、名前の通り1輪の大きさはバルボフィラムの中でも大きい。