ビナンカズラ(サネカズラ)の育て方
マツブサ科 学名:Kadsura japonica 用途 露地植え 日本、朝鮮半島南部、台湾、中国に分布する常緑のつる性樹木です。みどころは秋になると真っ赤に熟す果実です。たくさんの小さな果実がひとかたまりの球状になり、枝からぶら下がるように付きます |
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
果実鑑賞 |
剪定 |
植え付け |
肥料(鉢植え) |
日当たり・置き場所
日当たり~半日陰の場所でよく育ちます。
水やり・肥料
適地に地植えした場合は、ほとんど肥料はやらなくても育ちます。鉢植えは春と秋の年2回ゆっくり効く化成肥料を株元にばらまきます。窒素分が多いとつるは旺盛に伸びますが花付き・実付きが悪くなるので気をつけましょう。
かかりやすい病気・害虫
生長に影響する様なものはほとんど見られません。
植え付け・用土
寒さがやわらぐ4月頃が植え付けの適期です。やや寒さに弱いので東北や北海道での植栽はあまり適しませんが、東北南部くらいなら落葉するものの寒さで木自体が枯れると言うことはないようです。
腐葉土など腐植質のたっぷりはいった土が適しており、実際に野生のものもそのような場所に自生することが多いです。
ふやし方
さし木、とり木でふやすことができます。
さし木の適期は5月~6月でその年伸びた若い枝を先端から15cm位の長さに切って土に挿します。
とり木は2~3年生のつるを用います。環状剥皮(かんじょうはくひ)と圧条法ができます。とり木は大きな苗が早く作れるという利点があり、たくさん苗を作りたい場合はさし木が適しています。
環状剥皮
ナイフなどで樹皮にぐるりと切れ目を入れて剥がしそこに湿らせた水苔をまき、乾かさない様にビニールなどで覆って根が出てきたらその下の部分でつるを切り離して土に植えます。
圧条法
右イラストを参照。(※イラストはキョウチクトウの場合ですが、基本は同じです)
手入れ
基本の剪定
不要な枝を切り落としたり、混み合った部分の枝を間引いて整理するのが基本の剪定となります。花は短い枝に付き、勢いよく伸びる長い枝には付きにくいのでフェンスや支柱に絡ませるという様な目的がない場合、長い枝は切っても差し支えありません。木が大きくなりすぎた場合は思い切って枝を切り戻します。作業の適期は2~3月、長く伸びた枝を切り詰める程度でしたら9月頃でも可能です。
鉢植えの剪定
鉢植えの場合、つるを絡ませる様な仕立て方よりも盆栽風にした方が見栄えがよく管理もしやすいです。毎年3月頃に長く伸びた枝を数芽残してすべて短く切り戻します。
フェンスやアーチに絡ませる場合の注意点
かなり旺盛につるを伸ばしますが、自力で何かに巻き付きながら伸びていく力はありません。ほおっておいても地面を這う様にべちゃっと伸びていくだけです。ものに絡ませる場合はヒモなどでつるを結わえてあげなければいけません。つるが太く生長するとフェンスなどに食い込んでヒモがなくても固定されるようになります。
出てくるつるをすべて絡ませていくと雑然とした姿になり見栄えもあまりよないので、元気なつるを2~3本残して他を切って整理し、残したつるをフェンスなどに絡ませ、そのつるから細かい枝を出させる様に仕立てるとよいでしょう。
ポイント
・腐植質に富んだ土壌でよく育つ
・寒さが厳しいと落葉する(木自体は枯れない)
・自力でものに絡まないので誘引が必要
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