細長い花びらのラン
ブラッシア
ウェルコサ |
科名:ラン科学名:Brassia別名:スパイダー・オーキッド原産地:中南米草丈:30cm~50cm主な開花期:種に異なる栽培難易度:
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〔〕内は学名
ブラッシアとは
アルクイゲラ |
メキシコ~ペルー、ブラジルなど中南米の広い範囲におよそ30種が分布する小型~やや大型のランです。樹上などに根を張り付かせて生活する着生種が大半ですが、ごくたまに地面に根を下ろす地生種もあります。多くの種は標高1500m以上の湿潤な林内に自生します。
茎の根元が平べったいタマゴ型や細長い紡錘形に肥大してバルブを作ります。葉っぱはバルブの頂点と左右に付きます。花の咲く時期は種によって異なりますが、夏が多いです。バルブの根元から花茎を弓状に長く伸ばし、数輪~10数輪の花が2列に行儀よく並んで咲きます。花びらやがくは非常に細長く、四方に伸びます。その姿がクモに見立てて、スパイダー・オーキッドの別名があります。花色は緑や黄色で中心に近い部分に斑点が入り、芳香をもつ種も多いです。派手さはありませんが、整然と並ぶその花姿は印象に残ります。
同じラン科のオンシジウムやミルトニアとは近縁で、それらと掛け合わせて作られた園芸品種もあります。ブラッシアはアフリカでプラント・ハンティングを行ったイギリス人のウィリアム・ブラスの名にちなみます。ラベルなどに記載するときの略号は『Brs.』です。
主な種
カウダタ〔Brs. caudata〕
ブラッシアの中では最も広く分布する種で、フロリダ南部からブラジル、ボリビアまでに自生します。主な開花期は秋~冬、花茎を50cm前後伸ばして10輪ほどの花を咲かせます。花は黄緑色で赤褐色の斑点が入ります。カウダタは「尾状の」の意。
ロンギッシマ〔Brs. longissima = Brs. lawrenceana var. longissima〕
ブラッシアの中で最も花びら(側萼片)が長くなる種で、一片が30cm~60cmの長さになります。ロンギッシマは「非常に長い」の意。
ウェルコサ〔Brs. verrucosa〕
主な開花期は春~夏、花姿はカウダタに似ます。
レックス〔Brs. Rex〕
代表的な交配種。花びらは緑黄色で基部に黒褐色の斑点が入ります。
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