- 科名
- キキョウ科
- 学名
- Adenophora takedae
- 別名
- イワツリガネソウ
- 原産地
- 日本(本州中部~東海地方)
- 大きさ
- 高さ20cm~70cm
- 開花期
- 8月~10月
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
日本原産の植物で本州の中部-東海地方の一部に分布します。山地の沢や渓谷の湿り気のある岩壁などに自生します。自生地によって草丈や姿に若干の違いがあり、産地の名前を冠してそれらは変種として区別されています(以下で詳しく説明)。
主な開花期は夏の終わりから秋、細い茎に釣鐘形の花をぶら下げるように付け、色は青紫色で先端が5つに切れ込みます。茎葉は線が細く草姿は繊細な雰囲気を持っていますが、岩場などにしっかりと根を張る気丈な性質の植物です。
春に芽を出して茎葉を伸ばして生長し花を咲かせたあと、冬の初めに茎や葉が枯れて冬至芽と言われる芽(と根)の状態で冬を越します。
名前の由来
漢字では岩沙参と書きます。中国の漢方薬「沙参」に由来し岩場に自生する様子から付いた名前です。「○○シャジン」と言う植物名はイワシャジンを含むキキョウ科ツリガネニンジン属やその近縁属の植物に付けられることが多いです(ほかにタマシャジンなど)。
種類
前述のように産地による変種があります。代表的なものに鳳凰三山(南アルプス薬師岳、観音岳、地蔵岳の総称)産のホウオウシャジンがよく知られています。ホウオウシャジンは草丈が低くて葉が細い、萼が大きく反り返るなどの特長があります。そのほかにも雨畑山産のアマハタイワシャジン、梅ヶ島産のウメガシマイワシャジンなどがあります。また、白花種もあります。
同じ仲間のツリガネニンジンは日本全国の草地や野原などに自生します。関連する植物
-
タマシャジン(ファテマウ)
キキョウ科 難易度:種により異なる
草丈は低く、全体的に小型で春に美しい青紫色の花を玉状に咲かせます。非常に特徴的でユニークな花姿からはキキョウ科というのがあまり想像できません。 -
ツリガネニンジン
キキョウ科 難易度★★★☆☆
根っこがチョウセンニンジンのように太く、釣鐘形の花を咲かせるのでこの名前があります