育て方はこのページの下
- 科名
- ヒノキ科
- 学名
- Juniperus chinensis var.Kaizuka
- 用途など
- 庭植え
- 開花期
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- 大きさ
- 高さ5m~8m
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
育て方
- 赤星病に気をつける
- 芽先を手で摘んで樹形を整えます
- 日当たりの良い場所を好みます
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 3月~4月 / 9月~10月 |
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剪定 | 5月~6月 |
肥料 | 2月~3月 / 6月下~7月上 / 9月 |
日常の手入れ
樹形を整える基本…芽摘み
剪定の基本は「はみ出した芽先を摘み取ること」です。樹形を整えるためにはさみなどで全体を刈り込むと、時間の経過とともに葉先が茶色く枯れ込んで非常に見栄えが悪くなります。原則としてはさみを使わずに樹形の輪郭に沿って芽先を手で摘み取るようにします。また、木の内側に向かって伸びる芽も摘み取るようにしましょう。この作業は特に時期に関係なく、春から秋の生育期こまめに行うようにします。こまめな芽摘みが美しい樹形を保つコツです。樹形から飛び出た枝はさすがに手では摘み取れませんので、はさみを使い切り戻します。
丸く刈り込む場合
球形に刈り込む場合は苗木のうちから数年かけて形を作っていきます。
まず、苗木の樹芯を好みの高さに切り戻して上に伸びないようにします。そうすると、枝が横に伸びて張ってくるので茂ってきたらできるだけ葉先を切らないように枝を丸く刈り込みます。その後は基本の剪定と同じで球形に沿って伸び出た芽先を手で摘んで小枝の数を増やしていき形を整えていきます。
本来の葉の形とは異なるスギに似た形の葉が発生することがあります。この葉は美観を損ねる上に、伸びる勢いが強く他の枝の生長をじゃまをすることもありますので、見つけ次第付け根から切り落とします。 発生する原因ははっきりわかりませんが、枝を強く刈り込むと発生しやすいようです。
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好む陽樹です。日当たりの悪い場所や日陰は枝が枯れやすく生育も良くないので適しません。また、耐寒性は強く、強い寒さで葉先が変色することはありますが枯れることはあまりありません。大気汚染や潮風に対する抵抗力は強いですが、強い風が吹く場所では葉が傷むので気をつけましょう。
水やりと肥料
どちらかというと肥料をほしがる植物です。年に2~3回、株もとに化成肥料などを施します。肥料が少ないと小枝が枯れ込む原因となります。小枝が枯れ込むと枝葉の密度が低くなり、透けたような感じになってしまいます。肥料が効くと枝葉の伸びが良くなるので、こまめに芽先摘みの作業を行って樹形を整えましょう。
適した土
水はけの良くやや乾燥気味で石灰岩質の土壌を好みます。
植え替え・植え付け
3月~4月、9月~10月が植え付けの適期です。寒い地方では春植えが適しています。植え付ける前に堆肥をたっぷり土に混ぜ込んでおき、あまり深植えにならないように気をつけて植え付けます。根の周りの土が崩れてしまったり根の張りが悪い苗は枝先を切り詰めて植え付けます。これは枝数を減らすことにより枝葉から余分な水分の蒸発を防いで、根をつきやすくするためです。植え付け後は倒れないように支柱をしっかりと立てましょう。
ふやし方
さし木でふやすことができます。
3月~5月に樹形を乱す枝を先端から15cm前後に切り取り、枝の下半分の葉や小枝をむしって用土に挿します。根が出るまで乾かさないように管理して、その後は日当たりの良い場所で充実した苗を作っていきます。
かかりやすい病害虫
病気:赤星病 害虫:ハダニ カイガラムシ
赤星病は枝などに寄生した菌が5月~6月、雨の降った後にふくらんで黄褐色をした寒天状の太い突起物になります。そして風などによって菌がばらまかれます。カイヅカイブキではこれ以上何も起こりませんがこの菌がナシ類に伝染し、発病すると大きな被害となります。ナシ園の近くに植えるのは望ましくなく、赤星病の発生を防ぐためにカイヅカイブキを含むビャクシン類の植栽を規制している自治体もあります。ですから植栽の際はその点を留意しましょう。発生初期なら薬剤の散布である程度効果が望めます。
ハダニやカイガラムシは発見次第薬剤を散布して駆除しましょう。