育て方はこのページの下
- 科名
- ラン科
- 学名
- Epipactis thunbergii
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 6月~7月
- 大きさ
- 高さ20cm~60cm
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
育て方
- 生育期は充分日に当てて育てます
- 湿り気のある土壌が好きなので、乾燥に注意
- 肥料は生育期、定期的に与えます
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 2月下~3月 |
---|---|
肥料 | 4月~9月 |
日常の手入れ
春に芽を出して梅雨に花を咲かせます。その後、地下茎に新しい芽をつくり、晩秋に茎葉が枯れて冬は地下茎と芽の状態で休眠します。比較的病害虫も少なく性質も強いですが、湿地性で乾燥に弱いので水切れに注意します。
日当たり・置き場所
葉を広げて生育している時期は充分日に当てます。日照不足になると茎がひょろひょろの軟弱な姿なり、花付きが悪くなります。ただし、強い直射日光は葉が焼けてしまいますので真夏は明るい日陰に置きます。
冬の休眠期は凍結や霜の避けられる場所に置きましょう。寒さにはかなり強いですが、凍結させると芽が傷むことがあります。休眠期は日に当てる必要がないので、日陰に置いてもかまいません。
水やりと肥料
湿り気のある環境を好みます。土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えるようにし、湿り気味の環境を保ちます。特に春の芽が出る頃は水をほしがるので乾燥に気をつけます。水が足りないとすぐ茎や葉がしおれてしまいます。冬の休眠期も乾かない程度に湿り気を与えます。
肥料は春の芽が出る頃から秋に茎葉が枯れる前まで液体肥料を月2~3回与えます。普通の草花に与えるくらいの濃度(1000倍)が適当です。加えて、花後に一度だけ油かすなどを少量施します。比較的肥料好きな植物なので、肥料を切らさないようにしましょう。日によく当てて葉色が妙に薄いときは肥料切れの可能性が高いです。
適した土
水はけと水もちの良い用土が適しています。水ゴケ単用か、赤玉土(小粒)と鹿沼土を同量混ぜたものに細かく刻んだ水ゴケを少量混ぜたもの、日向土(小粒)に3割ほど刻んだ水ゴケを混ぜたものなどが適しています。
植え替え・植え付け
植え付けは芽の出る前、2月下旬-3月中に行います。地下茎は深さ5cm程度に埋めます。植え付け後は乾燥しないよう表面に1cmほどの厚さに湿らせた水ゴケを敷きます。地下茎が長すぎる場合は切り分けて植え付けます。2~3年に1回、株分けを兼ねて植え替えましょう。
ふやし方
株分けでふやすことができます。適期は2月下旬-3月、植え替えと同時に行います。地下茎の途中に付く芽を確認して、必ず芽が数個ずつ付くように分けます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
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