- 科名
- ミソハギ科
- 学名
- Lagerstroemia indica
- 別名
- 百日紅(漢字表記)
- 原産地
- 中国
- 大きさ
- 高さ2m~10m
- 開花期
- 7月~10月
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
中国南部を原産とする夏を代表する花木の一つで、冬は落葉します。日本にやってきた正確な時代は不明ですが、大和本草(1708年)に載っているところから、それ以前だと考えられます。
春に伸びた枝の先端に夏から秋にかけて花を咲かせます。花色は白、ピンク、紅、紅紫などがあります。花びらは6枚でフチが強く波打ちます。満開時期の姿はよく目立ちます。花後に球形や楕円形の果実をつけ、熟すとはじけてタネが散ります。タネには薄い羽のような翼(よく)が付いています。樹皮は褐色で所々はがれて白い肌があらわれ、縞模様になります。
名前の由来
樹皮のはがれた部分がつるつるしているところから、「猿も滑って落ちる→猿滑り」というのが、名前の由来とされています。漢字では「百日紅」という漢字を当てますが、これは開花期間が長いところにちなみます。属名のランジェルストリーミアは人名にちなみます。
用途
うどんこ病にかかりやすいことを除けば、おおむね強健で栽培しやすいので庭木の他、公園樹などにも広く利用されます。樹高の低く収まる園芸品種は鉢植えでも楽しめます。
種類・仲間
サルスベリの仲間(ラジェルストリーミア属)は熱帯アジアを中心として、アジア、オーストラリアにおよそ30種が分布します。サルスベリ以外には以下のような種が知られています。
〔〕内は学名、L.はLagerstoemiaの略
シマサルスベリ〔L. subostata〕
タイワンサルスベリとも呼ばれます。屋久島から台湾にかけて分布。樹皮は赤褐色で花色は白です。耐寒性があり、平地では並木などにも利用されます。
ヤクシマサルスベリ〔L. fauriei〕
アカハダサルスベリとも呼ばれます。ヤクシマ原産、花は白色。うどんこ病耐性を持ちます。
オオバナサルスベリ〔L. speciosa〕
熱帯アジアからオーストラリアに分布、ジャワザクラとも呼ばれます。名前の通り径7cm前後の大きな花を咲かせます。花色は紅紫もしくは白。
ムラサキサルスベリ〔L. × amabilis〕
サルスベリとシマサルスベリの雑種と言われています。樹高はさほど高くならず、3m~5mほど。花色は淡い紫色か鈍い白です。
園芸品種
園芸品種には低木性の’パープル・クイーン’や’サマー&サマー’、タネをまくと1年以内に開花する極低木性の’アスカ’などがあります。うどんこ病に耐性の持った品種に、ヤクシマサルスベリの交雑種’タスカローラ’(紅色花)や'ナチェ'(白花)があります。
その他の画像
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キョウチクトウ
キョウチクトウ科 難易度★★☆☆☆
インド原産、強い日射しと澄んだ空が似合う、夏を代表する花木のひとつです。