ジャーマンアイリスの育て方
育て方はこのページの下
- 科名
- アヤメ科
- 学名
- Iris germanica
- 用途など
- 鉢植え 庭植え
- 開花期
- 4月~5月
- 大きさ
- 高さ80cm~1m
- 耐寒性
- ふつう
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
育て方
- ・高温多湿時期に植え替や株分けなどの作業はしない
- ・アルカリ土壌でよく育つので、石灰を土に混ぜ込む
- ・乾燥気味を好む、鉢植えは水のやり過ぎに注意
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 9月下~10月 |
---|---|
株分け | 9月下~10月 |
肥料 | 3月 / 8月 |
日常の手入れ
花がら摘み
花が枯れてきたら花がらをこまめに摘み取りましょう。花が一通り咲き終わったらそれ以上その花茎から花を付けることはありませんので花茎の根元から切り落とします。そのまま花がら、花茎を付けたままにしておくとタネができてしまい、栄養がとられて株全体が消耗してしまいます。
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みますので良く日の当たる場所で育てます。乾燥気味の土壌を好むので鉢植えは雨の当たらない場所で育てるようにしましょう。
水やりと肥料
乾燥気味を好む植物ですので、鉢植えの場合は土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えるようにします。庭植えにしているものは極端に乾燥する時をのぞいて特に水を与えなくてもよく育ちます。逆に過湿で腐らせないように注意しましょう。
肥料は3月と6月にゆっくりと効くタイプの化成肥料と骨粉を株元に与えます。その際注意したいのは窒素分の多い肥料を与えると葉がひょろひょろに茂って病気にかかりやすい株になるということです。全く窒素がゼロではいけないのですが、できればリン酸分の多い肥料を選んで与えましょう。ちなみに骨粉を同時に与えるのはリン酸分が多く含まれているからです。
適した土
水はけが良くて有機質に富んだ土を好みます。赤玉土(小粒)5:腐葉土5の割合で混ぜた土を使用します。水はけの余りよくない庭に植え付けるときは土を山だかに盛ってその上のに植え付ける「高うね植え」が適しています。土を山だかにすることによって水がたまりにくくなり水はけが良くなります。弱アルカリ性の土を好むので植える場所には数日前に石灰を混ぜ込んで酸性を中和しておきましょう。
植え替え・植え付け
地植えは3年~4年に1回、株分けもかねて植え替えを行います。植えっぱなしでもよく育つのですが、長期間同じ場所で育てていると根茎が重なり合い、過密になって枯れ込んだり腐ることがあります。深く植えると球根が腐ってしまうので根茎の背中が土の上に見えるくらいの浅植えにします。植え替えは秋が適期ですが、花後すぐでも可能です。高温多湿の時期に行うと軟腐病にかかりやすいので絶対に植え替えなど根や茎を痛める作業は行ってはいけません。
鉢植えの場合は2~3芽を一株として7号鉢(直径21cm)に一株を目安に植え付けます。根茎がよく伸びるので、翌年以降も生長するスペースを考えて少し大きめの鉢に植えます。ふやし方
株分けでふやすことができます。株分けは植え替えと同時期に行います。ひとつの株は芽が1~3個付くようによく切れるナイフで切り分けます。その際、葉も半分くらいにばっさりと切りつめましょう。葉を切りつめるのは葉から余分な水分が蒸発するのを防ぎ、根が付きやすくするためです。
切り取った根茎は背中が地上に露出するくらいの浅植えにし、複数植える場合は10cm以上の間隔をあけて植えるようにします。茎根がぐらつくようでしたら支柱を立てましょう。しつこいようですが、切り口から細菌が入りやすいので高温多湿の時期の作業は絶対避けましょう。
かかりやすい病害虫
害虫:軟腐病
丈夫な植物ですが、軟腐病にかかるとやっかいです。この病気は植物の傷口から細菌が入り、溶けるように腐らしてしまう恐ろしい病気で、かかってしまうと手の施しようがありません。梅雨などの高温多湿の時期に特に発生しやすいのですが、根や茎に傷がなければ細菌も侵入できませんのでこの時期に株分けや植え替えなどをして植物に傷が付かないようにしましょう。