シャガの育て方
- 科名
- アヤメ科
- 学名
- Iris japonica
- 別名
- コチョウカ
- 原産地
- 中国
- 大きさ
- 30cm~70cm
- 主な開花期
- 4月~5月
- 耐寒性
- ふつう
- 難易度
- ★☆☆☆☆(やさしい)
こんな植物です
冬でも葉の枯れない常緑性の多年草で、光沢のある細長い葉を斜め上に向かって伸ばします。花は淡い紫色、表面にオレンジ色の突起物ができてその部分を囲むように青紫色の斑点が入ります。花は短命で一日でしぼんでしまいますが、次々と新しい花を咲かせます。雰囲気としてはアヤメの色を薄くしたように見えます。
ごく当たり前に日本でも自生していますが、元々は中国原産の植物で古くに日本に渡来してそれが野生化したと言われています。生育は旺盛で根茎を横に伸ばしてどんどん広がっていきますが、元々タネができない性質(不稔性)でどのようにして日本全国をカバーするまでに広がっていったかはよくわからないようです。人の入っていない場所では見かけないとも言われていますので、人の手によって増えていったのかもしれません。葉に斑の入る種があります。
用途/由来
花の咲いていない時期もすらっとした葉姿が美しく、庭園や生垣の下草に利用されます。性質は強健であまり場所を選ばず育ちます。
シャガの名前はヒオウギの漢名「射干」を日本語読みしたものといわれ、葉がヒオウギに似ているところから間違って名付けられたと言われています。
育て方
- ・明るい日陰でよく育つ
- ・やや乾燥気味を好む
- ・タネはできない、株分けでふやす
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 4月~10月 |
---|---|
株分け | 4月~10月 |
肥料 | 3月 / 6月 |
日常の手入れ
株のそうじ
短命で花は一日でしぼんでしまいます。タネを付けることがないのでそのままにしておいても株が消耗することは少ないです。見苦しい場合は花がらはこまめに摘み取るようにしましょう。また、枯れてしまった葉も美観を損ねるので適宜取り除きます。
日当たり・置き場所
明るい日陰でやや乾燥気味の土壌を好みます。常緑樹の下や建物の北側など普通の草花が育ちにくい場所でも比較的よく育ちます。寒冷地では寒さに耐えられないので地植えは適しません。
水やり・肥料
開花前の2~3月に堆肥を、花後にリン酸分の多い化成肥料を少量施します。たくさん与える必要はありません。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
根茎は深く植えずに地面に隠れる程度の浅植えにし、通気性を良くします。植え付け直後、はじめはたっぷりと水を与えて乾燥させないようにします。根付いたらかなりの乾燥まで耐えます。植え付けは花後が最も適していますが、基本的に厳寒期を除いて随時可能です。
適応力が高く一度根付いてしまうと失敗の少ない植物です。湿地でも慣れてしまえば問題なく育ちます。
鉢植えにする場合
根茎が横に伸びていくので、鉢植えは5号鉢(直径15cm)に1株を目安にして植え付けます。地植えと同様、深植えに気をつけて浅めに植えます。土質は特に選びませんが、腐葉土をたっぷり混ぜ込んだ通気性の良い腐植質に富んだ土が適しています。
ふやし方
株分けでふやすことができます。花後に新しく伸びた根茎を秋に切り取り植え付けます。根があまり張ってないようなら水分の蒸発を防止して根付きやすくするため葉を1/3ほど切り詰めてから植え付けます。