ヤサシイエンゲイ

人の名前っぽい(実際人名由来)

ワトソニア

ワトソニア
科名:アヤメ科
学名:Watosonia
原産地:主に南アフリカ
草丈:30cm-1.2m
主な開花期:4月-5月

難易度…そだてやすい
耐寒性…ふつう(霜に注意)
耐暑性…ふつう

ワトソニアとは

50種類~60種が主として南アフリカに分布する球根植物です。

生育サイクルは種により異なり、大きく2つのパターンがあります。ひとつは春植え種で、春に球根を植えるとその年の晩夏に花を咲かせるもので、株が大型になるものが多いです。もうひとつは秋植え種で、秋に植えると、春4月~5月に花を咲かせます。種によって株の大きさは様々です。

花後は枯れて休眠するものと、常緑のものがあります。園芸では主に秋植えで休眠するものが栽培されます。

葉っぱは薄い剣状で左右交互にでます。葉のない時期は同じアヤメ科のグラジオラスにそっくりです。花茎を長く伸ばして、ラッパ状の花を穂状に咲かせます。花色は、白、オレンジ、ピンク、赤などがあります。

球根のタイプは茎が肥大した球茎です。形は扁平な球形で、網目状で繊維質の皮に包まれています。

名前はイギリスの植物学者、ワトソンの名にちなみます。和名はヒオウギズイセンです。ヒメヒオウギズイセン(モントブレチア)や、ヒメヒオウギアヤメ(アノマテカ・ラクサ)に名前が似ているので(見た目は違います)、和名で呼ぶと混乱します。いずれもアヤメ科の植物ですが、属が異なる別のものです。

種類

〔〕内は学名 W.はWatosoniaの略

出回っているものは、品種が明記されていない色ミックスの混合球が多いです。鉢植えに向く矮性種(草丈が低い品種)もありますが、詳細は不明です。

アーデルネイ〔W. ardernei〕
草丈90cm~1.5m、花色は白です。秋植え種。

ベアトリキス〔W. beatricis〕
草丈90cm~1.2m、花色は赤オレンジ色。春植えの常緑種。

コッキネア〔W. coccinea〕
草丈40cm~50cm、花色は赤色です。秋植え種。

マルギナータ〔W. marginata〕
草丈1.2m~1.5m、花色は藤色で芳香があります。秋植え種。比較的名前付きで出回ります。秋植え種。

育て方

栽培カレンダー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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植え付け
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生育期
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休眠期
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日当たり・置き場所
日当たりと水はけのよい場所が適しています。一般に出回っている秋植え種は、霜に気をつければ屋外で冬越しできます。暖地では特に防寒対策しなくても大丈夫です。不安な場合は、葉が傷まないように寒冷紗をかけるか、鉢植えなら屋根のある場所に移動すると良いでしょう。

水やり・肥料
秋~春の生育期は乾いたらたっぷりと与えます。初夏~秋の休眠期は水やりをストップします。

多肥は好まないので肥料は控えめにします。植え付ける際に、ゆっくりと効く粒状の肥料を土に混ぜ込んでおけばよいです。

植え付け・用土
植え付け植え付けの適期は10月~11月です。あまり早く植えると、冬までに葉が大きく育ってしまい(植え付け後、あまり間をおかずに葉を出すことがある)、霜の害を受けやすくなることがあります。その点に気をつけましょう。

鉢植えは深さ3cm、4.5号鉢(直径12.5cm)に5球~10球、地植えは深さ5cm、20cm間隔を目安にします。

水はけのよい砂質土壌を好みますが、普通の草花用培養土でかまいません。

球根の保存
地植えは数年植えっぱなしでよく育ちます。鉢植えは葉が枯れたら掘りあげて表面を乾かし、雨の当たらない涼しい場所で貯蔵します。

ポイント
・冬は霜に注意する
・肥料は多いより控えめが良い
・植え付けが早いと冬までに育ちすぎ、霜の害を受けやすい

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アヤメ科