パセリの育て方

水を好み、乾燥はやや苦手

セリ科 「は」からはじまる植物 ハーブ・野菜

パセリ
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
セリ科
学名
Petroselium crispum
用途など
ハーブ・野菜
大きさ
高さ20cm~40cm
耐寒性
つよい
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)
メモ
極端な乾燥に注意

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

タネまき・植え付け 4月~5月 / 9月~10月
肥料 4月~10月(生長期に適宜)
収穫 主に春~秋

日常の手入れ

花茎を摘む

梅雨~夏頃に花茎を伸ばして花を付けます(とう立ち)。そのままにしておくと株が弱って出てくる葉っぱの数が少なくなったり、枯れてくることが多いです。タネを採るのでなければ、花茎は早めに摘んでしまいましょう。春にタネをまいた場合、とう立ちするのは翌年になります。

二年草扱いで、花後に(花茎を摘んでいても、タネまきからまる一年くらいで)自然に枯れてしまうことも多いですが、これは寿命です。

収穫の注意点

大きくなった葉を外側から順番に使う分だけ収穫します。一度にたくさん採ってしまうとその後の生育が弱るので、最低でも1株当たり10枚くらいの葉っぱを残しましょう。そうやって元気に生長できるだけの葉っぱは残すことで、定期的に収穫することができます。夏場はどうしても葉が固くなりやすいので、やや若いうちに採って、新しい葉を出させるようにしてもよいでしょう。

葉が茂りすぎて風通しが悪くなると、株が蒸れて外側から黄色く枯れます。葉が混み合ってるなと感じた場合は、通風も兼ねてちょこちょこ収穫してあげればよいです。

日当たり・置き場所

日当たり~明るい日陰で育ちます。ただし、あまり日当たりが悪いと間延びするので気をつけましょう。よく日に当てると葉は色が濃くて固めになり、明るい日陰だと軟らかな感じになるので、好みで日当たりを工夫してもよいでしょう。真夏は日射しが強すぎるで、明るい日陰のほうがよいです。

耐寒性はおおむね強いほうです(霜や北風に当たると葉が傷むことがあります)。鉢植えは、霜のあたらないベランダや軒下に置くとよいでしょう。地植えは地面が凍結する恐れがある場合、腐葉土などで土の表面を覆ってやるか、防寒用のネットをかけます。

水やりと肥料

やや乾燥に弱い植物なので、春から秋にかけての生育期間中はひどく乾かさないようにしましょう。土の表面が乾きかけたらたっぷり水を与えます。水が滞留している環境では株元から腐ることがあるので、土の水はけを考えることも大切です。冬は生育が鈍るので水やり回数を控えめにします。

次々と葉が出て生長していくので生育期間中は肥料を切らさないようにします。植え付ける際はゆっくりと効き目がでてくる肥料をあらかじめ土の中に混ぜます。追肥は生育を見ながら液体肥料を与えるようにします。冬は与える必要ありません。

適した土

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使います。庭植えは植え付ける前に石灰をよく混ぜ込んで酸性を中和します。パセリは酸性の土壌では育ちにくいからです。また、水はけの悪い土壌では上手く育たないので注意しましょう。特に粘土質の土壌は苦手で、腐葉土や砂などを混ぜ込んで改良する必要があります。

植え替え・植え付け

苗から育てる場合、植え付けの適期は4月~5月、9月~10月です。複数株植え付ける場合、30cm間隔で植えます。パセリは直根性といって太い根があまり枝分かれしない性質を持っています。苗が小さいときはまだよいのですが、大きく生長した苗は根が切れてしまうとなかなか根付きにくいです。苗を扱う際は、根を傷めないよう周りの土を崩さずに植え付けます。

ふやし方

タネをまいて育てます。タネのまきどきは4~5月、9~10月、発芽適温は15℃~23℃です。タネはまく一晩前に水につけておきます。パセリは発芽に光が必要(好光性種子)ですが、土をかぶせないとタネが乾いてしまうので薄め(2mm程度)にとどめておきます。

かかりやすい病害虫

病気:軟腐病 害虫:ヨトウムシ、キアゲハ(幼虫)

軟腐病は多湿状態で発生しやすい病気です。水はけのよい用途で植えて、こまめに葉を収穫して風通しをよくして、発生しない環境を作りましょう。

ヨトウムシは葉や茎を食べてしまいます。夜行性で昼は土の中に潜んでいます。株元の表面を軽く掘り起こすと見つかる場合があります。早めに発見しないと株が丸坊主にされます。

キアゲハはセリ科の植物につきやすい害虫で葉を食害します。見つけ次第捕まえましょう。


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