- 科名
- ユリ(シュロソウ)科
- 学名
- Trillium
- 別名
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- 原産地
- 東アジア、ヒマラヤ 北アメリカ
- 大きさ
- 10cm~40cm
- 開花期
- 4月~5月
- 難易度
- ★★★★☆(ややむずかしい)
こんな植物です
エンレイソウの仲間は東アジア-ヒマラヤ、北アメリカに約40種が分布します。日本ではエンレイソウ、オオバナノエンレイソウなど3-8種が知られています。主に湿り気のある谷間や落葉樹林の下に自生します。春に新芽を伸ばして葉を広げ、花を咲かせます。その後、生育期間を経て秋に落葉し、休眠に入ります。太い地下茎が横に這う性質があり、休眠期はその姿で過ごします。
花の下にある、花を支える枝のことを花梗(かこう)と言います。エンレイソウの仲間は花梗の有無により「有花梗群」と「無花梗群」の2グループに分けられます。難しく言うと、前者をトリリウム亜属、後者をフィランセルム亜属と呼びます。 さらに、有花梗群には花を横からややうつむきかげんに咲かせる花梗下垂型があります。
無花梗群は北アメリカにのみ分布します。花梗がないので、開花時は3枚の葉がくっついている中心部分に花がちょこんと乗っているような姿になります。
名前の由来
エンレイソウ属の学名「トリリウム」は「3を基本の数としたユリ」と言う意味です。おかしな名前ですが、その理由は
- ・茎の先端近くに3枚の葉が傘が開くように付き
- ・花は3枚の萼片(がくへん)と3枚の花びらの6枚で構成され
- ・花柱(雌しべ)は先端が3つに分かれ
- ・雄しべは外側に3本、内側に3本の6本が付く
というように、多くの器官が3を基数として構成されているところにちなみます。
ちなみに和名のエンレイソウは「延齢草」と書きます。縁起の良さそうな名前ですが、はっきりした由来はわかっていません。
種類
〔〕内は学名、T.はTrilliumの略
スマリー(エンレイソウ)〔T. smalii〕
北海道~九州の山野に見られ、褐色-緑色のやや地味な花を咲かせます。花びらはなく、3枚の萼片が花びらのようになっています。
カムチャティカム(オオバナノエンレイソウ)〔T. kamtschaticum〕
北海道、本州北部に分布します。3枚の大きな白色の花びらが美しいです。
グランディフロールム(タイリンエンレイソウ)〔T. grandiflorum〕
北アメリカ原産の種。花は白色で八重咲きの園芸品種が知られています。
エレクツム(アカバナエンレイソウ)〔T. erectum〕
北アメリカ東部に分布。赤い大輪の花が美しい。ピンクや白の変種もあり、バラエティーに富む。
ルテウム(キバナエンレイソウ)〔T. luteum〕
北アメリカ原産。黄花の無花梗種。
セッシレ〔T. sessile〕
北アメリカ原産、赤褐色の花で無花梗種。
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ユリ科 難易度★★★☆☆
日本でも馴染みの深い植物。夏の暑さと乾燥に弱く、そこが栽培のポイント。