育て方はこのページの下
- 科名
- ユリ科
- 学名
- Erythronium japonicum
- 用途など
- 鉢植え 庭植え
- 開花期
- 3月~4月
- 大きさ
- 10cm~30cm
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★★★☆(ややむずかしい)
育て方
- 球根は深めに植える
- 葉っぱの出ている生育期が非常に短い
- 暑さに弱く、球根を太らせにくい
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け・植え付け | 6月下~9月 |
---|---|
肥料 | 4月~5月 / 9月下~11月 |
日常の手入れ
短い生育期
購入した球根を植え付けて1年目は咲いてもその後球根が充分に太れず、翌年以降咲かなくなることがよくあります。葉を出して生長している期間は春の一時期だけで非常に短いです。できるだけ葉が生きている状態を長く残し、この期間にしっかりと育てることが毎年花を咲かせるコツです。
可憐で魅力的な花ですが、毎年花を咲かすのはなかなか難しいです。
日当たり・置き場所
カタクリは自然環境下では落葉樹などの下草として自生していることが多いです。そこからもわかるようにあまり直射日光の当たるような環境は好みません。地上に葉が開いて生長している時期は半日陰の場所、葉が枯れて球根だけの状態の時期は日陰になるような場所が理想的です。比較的暑さに弱いので夏は日陰で栽培し、温度が上昇しないように気を付けましょう。寒さには強いですが、鉢植えは凍結に気をつけてください。
地植えは最初に植え付ける場所が大切で、これでほぼ運命が決まります。春先に葉が開いて、夏に葉が茂り、冬に落葉するような樹木の下などが一番自然のサイクルに近くて育てやすいです。鉢植えの場合は生育サイクルに応じて置き場所を変えるようにしましょう。
水やりと肥料
やや湿り気味の土を好みます。球根は表面に皮がほとんどない裸状態なので乾燥させると著しく弱ります。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。常にじめじめしている環境でも球根が腐ってしまいますので過湿には気を付けて、「乾いてきたら→水を与える」というようにメリハリのある水やりを心がけるようにしましょう。また、花は繊細で傷みやすいですので、開花時期は花に直接水をかけないように株元に水を与えるようにしましょう 。
花の咲き終わったあとから夏前に葉が枯れるまで、液体肥料を定期的に施します。秋に入ると根が活動をはじめるので9月下旬から肥料を再開し、11月いっぱいまで続けます。
適した土
水はけが良くて腐葉土などの有機質のたっぷりはいった土が適します。鉢植えの場合、赤玉土(小粒)4:荒砂(もしくは軽石のごく小粒のもの)4:腐葉土:2の割合で混ぜた土がよいと思います。その他の土を使用する場合でも、水はけがよい土を選ぶようにしましょう。
植え替え・植え付け
植え替えや植え付けは葉が枯れた休眠期に行うのが基本です。秋には根が活動をはじめるので、作業は夏~秋の初めには済ませましょう。
。球根は深めに植えたほうがよく育ちます。球根は年ごとに自ら深い場所に潜っていくくらいです。地植えの場合は地表から10cmくらいの深さに植えます。あまり浅いとよく育ちませんので注意が必要です。カタクリの栽培には深さが必要です。地植えの場合は特に植え替える必要がありません。
鉢植えの場合は7~8号(直径21~24cm)の大きめの鉢を使います。大きめの鉢を使うのは深さを稼ぐためです。植える目安はだいたい1鉢に3球くらいです。地植えほど深く植えられませんが、球根1個分ほどの深さ(5cmくらい)は欲しいです。小さい鉢では窮屈でうまく育たず、二年目以降花が咲かないことがあります。球根は先端を上にして立てるような形で植え付けます。前述したように球根は深い場所に潜っていく性質があるので、できれば毎年掘り上げて植え直した方がよいです。
ふやし方
地植えにして数年順調に育っていると球根がふえて混み合ってきます(種によってはなかなか増えません)。そうなった場合は球根を掘り上げて球根を分けて植え付けます。
タネができることもありますが、あまり発芽率は良くない上に花が咲く株になるまで5~8年の歳月がかかるそうです。どうしてもタネから育てたい場合は、タネを採集してすぐにまく(とりまき)ようにしましょう 。タネから育てると、親とはちょっと違うものが出ることが(個体差と言います)あり、そういう点ではわくわく感があります。
かかりやすい病害虫
害虫:ナメクジ
せっかく付いた花やつぼみ、葉をナメクジに食害されることがあります。葉や茎にキラキラと何かが這ったようなあとがあれ場合はナメクジの仕業です。ナメクジ用の誘殺剤(ナメクジがその薬によってきて食べて駆除されるタイプ)などの駆除用の薬剤を使用しましょう 。食害されると筆舌に尽くしがたいやり場のない悔しさがあります。