育て方はこのページの下
- 科名
- バラ科
- 学名
- Cerasus (Prunus)
- 用途など
- 鉢植え 地植え
- 開花期
- 2月~5月(種により異なる)
- 大きさ
- 高さ3m~25m
- 耐寒性
- ふつう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
育て方
- ・必要なければ枝はむやみに切らない
- ・害虫防除のため、定期的な薬剤散布が必要
- ・水はけと日当たりの良い場所を好みます
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け・剪定 | 12月~2月 |
---|---|
さし木 | 3月~4月 |
接ぎ木 | 3月 |
肥料 | 2月 / 5月 |
日常の手入れ
枝抜き
サクラの基本的な剪定方法は「枝抜き」で、作業の適期は落葉期の12月~2月です。剪定作業は枝が細い内に行うようにします。太枝は切り口の表面積が大きく、そこから雑菌が入って最悪の場合、枯れることもあるからです。
重なり合っている枝や枯れた枝はいずれかを枝分かれしている付け根から切り落としましょう。枝が均一に配置されることで、まんべんなく樹全体に日が当たり、風通しもよくなります。
サクラは枝同士がふれあうと、その枝の伸びや芽吹きが抑える性質があります。それが木の色々なところで起こると樹形が大きく変わっていきます。全体の樹形をキープするためにも重なり合った枝を抜くことは大切です。
ただし、上記のような必要がなければ剪定はしなくてもかまいません。むしろ、サクラはあまり枝をいじらない方がよいとされます。
太い枝を切る場合
サクラは太い枝を切ると切り口から雑菌が入りやすいので、大がかりな剪定は通常避けた方がよいです。注意点として、切り口が幹に対して垂直になるように切り落とす(菌を媒介する水がたまらないように)、枝分かれしている付け根の部分で切る、切り口に癒合剤をしっかりと塗る(傷口を菌から守るカサブタ)などが挙げられます。
日当たり・置き場所
一年を通して日のよくあたる場所に置きます。苗木の内は株元に敷きワラをして霜を防ぎます。鉢植えは冬の北風のあたる場所を避けて置きましょう。
水やりと肥料
水やりは地植えの場合必要ありません。鉢植えの場合は土の表面が乾きかけたら与えます。冬はそれほど乾かないので控えめに。
肥料は落葉期の2月頃と花の咲き終わった後に鶏糞と堆肥を混ぜたものを株元から少し離れたところに施します。
適した土
水もちがよく肥沃な土が適しています。鉢植えは赤玉土(中粒)5:川砂3:腐葉土2で混ぜた土など。
植え替え・植え付け
植え付け、植え替えの適期は落葉期の12月~2月頃です。鉢植えは根が鉢底からでてくるようになったら、一回り大きい鉢に植え替えます。
ふやし方
さし木、接ぎ木で増やすのが簡単です。
さし木の適期は3月~4月です。去年伸びた枝を10cmほど切り取って、切り口から水を吸い上げた後(3時間ほど水につけておく)、全体の7割ほどを鹿沼土を入れた鉢の中にさします。根が付くまで乾かさないようにし、根がでてきたら仮植えします。
接ぎ木の適期は3月です。台木は高さ5cmほど切り口が斜めになるように切り取って3cmくらいに切り込みを入れます。穂木は新芽のついた枝を5cmくらいに切り、下の方の表皮を3cmくらい剥ぎ、切り口を斜めに切り落として台木の切り込みに差し込んで接ぎ木テープでしっかりと固定します。
かかりやすい病害虫
害虫が多く、定期的な薬剤散布が必要です。
葉を食べる害虫
・オビカレハ(ウメケムシ)…花の咲く頃。
・モンクロシャチホコ(サクラケムシ)…夏のはじめ~秋。
・アメリカシロヒトリ…夏の初めと秋の初めに発生
その他の害虫
・コスカシバ …樹皮の下に潜り込んで、内部を食害するサクラの大敵。
・サクラコアブラムシ…葉裏について吸汁します。
病気
・天狗巣病…ほうき状に枝が密生するソメイヨシノに見られる病気です。
・根頭がん種病…根が大きなこぶ状になる病気で、苗木でよく見られます。