- 科名
- ラン科
- 学名
- Ascocentrum
- 原産地
- 東南アジア
- 大きさ
- 高さ10cm~25cm
- 開花期
- 3月~8月
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
※アスコセントラムは現在、全種がバンダに移行しました。ここでは旧属名のまま説明しています。
東南アジアを中心におよそ10種が分布する小型のランです。根を樹木などに張り付かせて生育する着生ランです。特に樹上の風通しがよい場所を好みます。 近縁のバンダとは唇弁や花粉塊柄の形状で区別します。
細長い肉厚の葉を左右交互に行儀よく出します。葉は中心線で谷折りになっており、断面がV字型のものが多いです。子株を吹くことはありますが、基本的に枝分かれせずに葉と根を出しながら上へと伸びていきます。
葉の付け根あたりから花茎を直立(もしくは斜上)させて鮮やかな色の花をたくさん咲かせます。花色はピンク、紅、黄色などがあり、どれも熱帯をほうふつとさせるような原色です。開花時期は種によって異なりますが、春~夏が多いです。
名前の由来
アスコセントラムはギリシア語のアスコス(askos:かばん)とケントロン(kentron:距)の2語からなり、花の後部に突き出た突起部分(距)のかたちに由来します。ラベルなどに記載するときの略号は『Asctm.』です。
近い仲間
バンダの他、エリデス、ネオフィネチア※(フウラン)があります。アスコセントラムと人工的に掛け合わされたものは、それぞれアスコセンダ(×バンダ)、エリドセントルム(×エリデス)、アスコフィネチア(×ネオフィネチア)と呼ばれます。アスコフィネチアはフウランの花をカラフルにしたような感じで、耐寒性の面でも育てやすいです。少し変わったものでファレノプシス(コチョウラン)と掛け合わせたアスコノプシスがあります。
※ネオフィネチアは現在バンダ属に分類されています。
主な仲間
ガライー〔Asctm. garayi〕
草丈20~25cm、1cmほどの橙黄色の花をたくさん咲かせます。本種がミニアツムの名前で流通することもありますが、ミニアツムは花の形などが異なる別種です。
クルビフォリウム〔Asctm. curuvifolium〕
草丈15cm~25cm、種小名のクルビフォリウムは「曲線を描く葉」という意味で、葉は下向きに湾曲します。花は鮮やかな緋色で径2.5cm前後です。
アンプラケウム〔Asctm. ampullaceum〕
草丈15cm前後、花の大きさは2cm足らずで、色は紅色がかったピンク色です。