育て方はこのページの下
- 科名
- ラン科
- 学名
- Oncidium
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 種により異なる
- 大きさ
- 10cm~70cm
- 耐寒性
- 種により異なる
- 難易度
- 種により異なる
育て方
- 夏は直射日光を避けた風通しのよい場所に置く
- 越冬温度は10℃前後、ただし種によって若干異なる
- 休眠期は乾かし気味にして、肥料も与えない
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月~5月 |
---|---|
肥料 | 4月下~9月 |
日常の手入れ
系統
形態による違い(薄葉系、厚葉系、剣葉系など)で、性質が異なります。ここでは一番オーソドックスで、鉢花として広く出回る「薄葉系」をメインに説明します。以下の項目で特に注釈がなければ、薄葉系の説明だと解釈してください。
支柱立て・その他注意点
花茎が長く伸びるので、支柱を立てます。
春に新芽を出して生育をはじめ(生長期)、秋に株元が球根のように肥って(充実期)、冬は生長が止まって花を咲かせます(休眠期)。この基本的なサイクルに応じて水やりや肥料など栽培管理をしていきます。
日当たり・置き場所
生育期はできるだけ風通しのよい場所で、吊して栽培するのがベストです。もちろん吊さず普通においても問題ありません。
生育期のポイントは日射しと風通しです。強い直射日光を当てると葉焼けを起こしてしまいます。葉が焼けて枯れてしまうと、その後十分生長せずに冬を迎えてしまうことがあります。夏はとりあえず、直射日光を避けた明るい日陰に置きましょう。遮光ネットを使う場合の遮光率は、春秋30%、夏50~60%が適当です。風通しをよくするのは、できるだけ暑さが溜まらないようにするためです。厚いと弱る種も結構あります。
休眠期のポイントは冬越しの温度です。越冬温度は5℃~10℃、秋に気温が下がってきたら日当たりの良い室内に取り込みましょう。ただし、冬から春は開花時期なので、乾燥した場所や暖房の強い場所に置かないようにしましょう。つぼみが咲かずに枯れてしまうことがあります。
厚葉・棒状葉系
夏だけ30%程度の遮光を行いますが、それ以外は一年を通してじゅうぶんに日光に当てます。冬の最低気温は10℃以上です。
剣葉系
夏は20%程度の遮光が必要ですが、ほかの季節はじゅうぶんに日光に当てます。冬の最低気温は13℃とオンシジウムの中ではもっとも寒さを嫌います。
水やりと肥料
植え込み材料の表面が白っぽく乾いたら、たっぷりと水を与えます。冬は生長しないのでさほど水を必要としません。乾いて2,3日経ってから水やりをしましょう。
肥料は春に新芽が出てくる頃から秋まで、液体肥料を10日に1回程度与えます。冬は花が咲くと肥料をあげたくなりますが、生育期にためた力を使って咲いているのであって、生長自体は止まっているので要りません。また、冬に肥料を与えると根が傷むことがあります。
厚葉・棒状葉系
特に乾燥に強いので、年間を通して水やりは控えめにします。過湿にすると根が腐ってしまいます。
剣葉系
乾燥には強いために控えめにします。ただし、空中湿度が高い環境を好むので、霧吹きなどで株全体にたっぷりと水を与えるようにします。
適した土
基本は水ゴケを用います。
植え替え・植え付け
バルブが増えて、鉢からはみ出るようなら植え替えを行います。適期は生長を始める4月~5月です。傷んだ水ゴケや黒ずんだ根を丁寧に取り除いて新しい水ゴケを使って一回り大きな鉢に植え替えます。大きめの鉢だと過湿状態になるので気をつけましょう。心持ち小さめの鉢のほうが失敗は少ないですがバランスが悪くて倒れやすいので、一回り大きな鉢にすぽっと入れて、二重鉢にしてもよいでしょう。新芽の出る方向は十分スペースを空けて植え付けるのがコツです。
ふやし方
株が大きくなってバルブの数が増えたら株分けでふやすこととができます。ただし、細かく分けすぎるとその後出る新芽の伸びが悪くて、翌年花が咲かないことがあります(作落ちと言います)。適期は4月~5月で通常植え替えを兼ねて行います。
かかりやすい病害虫
カイガラムシやアブラムシが付くことがあるので、見つけ次第早めに駆除します。
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