デンドロビウム・フォーミディブル(フォルモスム系)
- 科名
- ラン科
- 学名
- Dendrobium Formidible
- 別名
- -----
- 原産地
- 交配種
- 大きさ
- 高さ50cm~80cm
- 開花期
- 主に夏、冬
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
デンドロビウムは東南アジアを中心に日本からニュージーランドにかけて1000種以上が分布するランの仲間です。花や草姿は多様で、非常に変化に富んでおり、形態や性質からいくつものグループに分けられています。その中でもネパールからタイにかけて分布するデンドロビウム・フォルモスムを元として、他の野生種を掛け合わせて作られた園芸品種のグループを俗に「フォルモスム系」と呼びます。
一般的なデンドロビウム(ノビル系)は冬から春に開花しますが、フォルモスム系は主に初夏~夏に花を咲かせます。地際から太い茎(バルブ)を伸ばして、その上部に2~3輪ずつ花を咲かせます。花色は白で大きさは径12cm程になります。茎の表面や葉裏に黒い短毛が細かく生えるのが特長です。
品種
フォーミディブル
フォルモスム系の代表かつ代名詞のような品種で、フォルモスムにインフンデブルムを掛け合わせて作られました。花色は白で、花びらの喉部分がオレンジ色になります。主に初夏~夏の鉢花として出回ります。優良個体※に春~初夏咲きの’竜馬’があります。
※優良個体
基本種とは性質(花色や姿)が異なる個体で、人の手によって基本種より優良と判断されて選別されたもの。
サマーナイトドリーム
上記のフォーミディブルにニューギニアに分布するアトロヴィオラケウムを掛け合わせて作られました。花色は全体が白で、花びらの喉部分が淡いグリーンになります。開花期は夏です。多くの優良個体があり、よく出回るものに'シューティングスター'や’サチ’などがあります。
原種・近縁種
〔〕内は学名、Den.はDendrobiumの略
フォルモスム〔Den. formosum〕
名前の通り、フォルモスム系の基本種です。主にネパールからタイに分布します。花色は白で、喉部分が黄色になります。花の大きさは7cm~12cmで春から夏に花を咲かせます。
インフンデブルム〔Den. infundibulum〕
フォーミディブルの片親です。インドからタイに分布します。主な開花期は冬で、大きさは7cm前後です。
アトロヴィオラケウム〔Den. atroviolaceum〕
サマーナイトドリームの片親です。ニューギニア原産で、主な開花期は春から夏です。花色は緑白色で紫色の斑点が入り、喉部分が濃い紫色になります。花は保ちがよくて、芳香があります。
デアレイ〔Den. dearei〕
フィリピン原産。主な開花期は春で、茎の上部に10輪前後の白花を咲かせる。
ドラコニス〔Den. draconis〕
ミャンマー、タイ、インドシナ原産。主な開花期は春で色は白に近いアイボリー。花の中心部分に紅色の筋が入る。
ウィリアムソニー〔Den. williamsonii〕
インド、中国南部~タイに分布。花はろう質で厚く、色は黄色がかったアイボリ、中心に赤い模様が入る。芳香性。
その他の画像
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