デンドロビウム・アグレガタム(リンデリー)の育て方

ランの仲間 「て」からはじまる植物

デンドロビウム・アグレガタム
科名
ラン科
学名
Salvia guaranitica
別名
Dendrobium aggregatum 
(= Den. lindley)
原産地
東南アジア~中国西南部
大きさ
10cm~15cm
主な開花期
4月~6月
耐寒性
10℃
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

インド北東部、ミヤンマー、タイ、ベトナム、中国雲南地方に分布するランの仲間です。日当たりの良い落葉樹の上などに根を張り付かせて自生することが多いです。

茎(バルブ)は太短く、縦に稜線が入ります。長さは最大10cmほどになりますが、たいがいは6~8cm程度に収まります。バルブの先端に長だ円形の葉っぱが1枚付きます。葉っぱは肉厚で、数年経つと黄変して付け根からポロリと落葉します。 主な開花期は春~初夏です。バルブの上の方の節から花茎が下向きに伸び、鮮やかな黄色い花を十数輪咲かせます。花は全体的に丸っこく、大きさは径3cm程度です。

変種に小型のジェンキンシー〔var. jenkinsii=Den.jenkinsii 〕、交配種に花付きが良く育てやすいウェンツェン〔‘Uaeng Thueng’〕があります。

デンドロビウムについて

デンドロビウムと呼ばれるランの仲間は、非常にたくさんの種類があります。日本でもノビル系やデンファレ系と呼ばれるものが、広く栽培されています。本種はそれらに比べるとなじみは少ないですが、カリスタ系と呼ばれるグループに入れられます。この系統はたくさんの花を穂状に咲かせるタイプが多く、他のデンドロビウムとはまた違った魅力があります。花の寿命が2週間そこそこのものが多く、そこが難点です。

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え替え 5月~6月

生育サイクル

初夏~梅雨頃に昨年のバルブの付け根から新芽を伸ばして、夏の間生長します。秋にはバルブが肥って生長が止まり、冬を越して春になると花芽を伸ばして開花します。

新芽が出てからバルブが完成するまでが比較的短く、一気に伸びる感覚なので、その頃にしっかりと管理できるかがポイントになります。

個体差がかなりはげしいのか、厳密な開花条件があるのか、咲きにくかったり、咲く時期が不定期だったりと、生育サイクルが掴めないケースもあります(冬場、低温乾燥状態におくと、春に花芽がでやすい気がします)。初めての方は、花付きが非常に良い交配種のウェンツェンをおすすめします。

生育期の管理

生育期は(5月~9月頃)は十分な日射しと、たっぷりの水やりが大切で、基本的に屋外で栽培します。春~秋は植え込み材料が乾いてきたらたっぷりと水を与え、乾燥させないようにします。屋外でよく日射しに当てますが、真夏だけは葉が焼けて傷まないように30%ほど遮光します。風通しの良い場所に吊しておくと、機嫌良く育ちます。乾燥や日照不足では、バルブが小さくなりやすいです。

肥料は ゆっくり溶けるタイプの物をごくごく少量与えます。植物が肥料分を休眠期までに体内で使い切れなかった場合、翌春は花が咲かないこともあるので、やり過ぎには注意します。上記のような環境をしっかり作ってあげれば、肥料はほどんど要りません。

冬越し

冬は室内で管理します。取り込みは最低気温10℃を切る頃を目安にします。休眠状態なら5℃程度で冬越しできまが、余裕を持って、8℃~10℃程度の気温をキープした方が安全です。

肥料は生育期間中、ゆっくりと効く肥料を少量与えます。さほど肥料はたくさん要りません。

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