デンドロビウム・ノビル系の育て方
育て方はこのページの下
- 科名
- ラン科
- 学名
- Dendrobium
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 2月~4月
- 大きさ
- 高さ30cm~80cm
- 耐寒性
- ややよわい(5℃以上)
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
育て方
- ・肥料は控えめ、季節に合わせて的確に与える
- ・耐寒温度は5~6℃、冬は室内へ
- ・水は乾いたら与える。過湿は禁物
●ポイント
栽培カレンダー
日常の手入れ
花がら摘み
花が枯れてきたら花がら摘みをおこないます。花がらはしっかりと花茎の根元から取らないと、残った花茎の根元から根がでてきて株が弱ります。
一度花を付けた茎(バルブ)からはもう花は咲きませんが、開花後1年くらいは内部に栄養を蓄えており新芽の生長に必要なので、決して切らないようにしましょう。開花後2年目以降でしわしわになったものは植え替え時に地際から切り落としてもかまいません。
日当たり・置き場所
一年を通して日当たりのよい場所で育てます。春に暖かくなったら(最低気温10℃以上)屋外に出して、よく日に当てて丈夫な株に育てましょう。真夏は葉焼け(葉が黄ばんだり、一部が焦げたように枯れる)をおこさないように風通しのよい場所を選びましょう。葉焼けするようなら、明るい日陰に置きます。
耐寒温度は5℃~6℃です。晩秋に室内の日当たりのよい場所に移動させます。6℃~7℃の低温に20日前後合うと花芽ができやすいので、取り込むのはギリギリまで待ちましょう。
1本のバルブでも位置によって成熟スピードが異なります。バルブの先端と株元に近い部分は成熟が遅くて、真ん中あたりが早いです。ですから、花芽が真ん中あたりにしか付かなかった場合は、バルブが完全に成熟しなかった(生長しきらなかった)ということです。ちなみに、そのようなバルブは一年遅れで花芽の付かなかった節に花芽を出すことがあります。バルブの上から下まできっりちと花芽が付いたと言うことは、それだけ育て方がよかったと言うことになります。
水やりと肥料
春~秋の生育期は植え込み材料の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。過湿にすると根が腐ってしまうので気をつけましょう。9月頃にバルブの頂点に立ち気味の葉っぱがでて(とめ葉)生長が止まり、バルブが肥大して飴色になっていきます(充実期)。徐々に水やりの回数を減らして、冬の休眠期は乾いて2~3日経ってから水を与えます。休眠期は葉に多少シワがよるくらい乾燥させても大丈夫です。
肥料はたくさん要りませんが、時期を的確に合わせてしっかりと与えると丈夫な株に育ちます。新芽の伸び始め~夏前が肥料を与える期間です。期間中、1000倍に薄めた肥料を月2回与え、同時に5月と6月に1回ずつ固形の肥料を与えます。基本的に夏以降は肥料を与えません(9月~10月に1回、花芽に効くリンカリ肥料を与えることもあります)。あくまで「肥料は控えめ、時期を合わせて」を心がけましょう。
適した土
水ゴケ単用。プラスチック鉢を用いる場合は、水はけのよい発酵バークやあく抜きヤシ殻チップを用いた方がよいです。
植え替え・植え付け
鉢の中が根でいっぱいになったら植え替えをおこないます。だいたい2年に1回が目安です。大株なら同時に株分けもおこないます。湿らせた水ゴケを用いて、腐った水ゴケなど古い植え込み材料は取り除きましょう。植え替えの適期は3月下旬~4月です。すでに株元から新芽がでていることも多いので、新芽を傷つけないように注意します。
ふやし方
株分け、高芽とり、茎伏せができます。
株分けは茎(バルブ)を3~5本付けて切り取り、少し小さめの鉢に水ゴケで植えます。適期は植え替えと同じ3月下旬~4月です。
高芽は茎の途中から出てくる芽です。日照不足や肥料過多などが原因で本来花芽になるものが葉芽になってしまったものです。葉が3~4枚の頃に切り取って、根の間に水ゴケをつめ、周りも水ゴケでくるんで小さめの鉢に植えます。作業は春~秋の生育期なら随時可能です。
茎伏せは、バックバルブを1~3節に切り、湿らせた水ゴケの上に挿すか伏せておくと、3~4ヶ月で新芽を吹きます。適期は春~秋です。花の咲いた節からは新芽が発生しません。
かかりやすい病害虫
害虫:カイガラムシ ナメクジ
茎にカイガラムシが付いて吸汁します。薬剤が効きにくいのでこすり落とします。ナメクジが葉が葉、つぼみや花を食害します。早めに見つけて駆除します。
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主に夏の鉢物として出回ります。花は白でバルブ(茎)に黒い細かい毛が生えます。